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Coupe du Japon MTB 2022 八幡浜 観戦記 その2

さて第三レースは女子エリートU23、マスターズ、ユース。後述しますがエリートとU23は統合されました。

Women Elite Lap 1 うらら、あか里、優夏

女子だけ。人数が少ないので寂しいです。でも、男子マスターズやアドバンスと混走するより女子だけで走る方がわたしは好きです。純粋に順位や差を見ながら応援出来るからですね。少ないとカメラ撮りやすいかというとそうでもありません。隊列が長くなるので動きづらいですし、無駄撃ちの回数が少ないということは、微調整する回数も少なくなるので思っている絵を撮るのはむずいのです。

撮影プランは、エリート6周とマスターズ/ユース2周が5分差スタートと聞いていたので、前半戦はマスターズ/ユースを優先に撮ると決め、スタートは諦めて桜坂のテッペンに行ってみます。以前のフォトコンでここから撮っている絵があって、人数が少ない女子だとライダーが重ならずに撮れると思ったからです。マスターズとエリートのペースが違いすぎるのが分かっていたので、ユースの桜坂登りを撮ったら移動開始して、封鎖ドロップ上のバンクで2周目。ユースがマスターズを待たずに通り過ぎたらそこから直登でエリートゴジラ3周目、予定ではマスターズ2周目を撮ります。ゴジラ後の尾根4周目。南コース折り返しの激坂で5周目。あとはゴール。今年の決め事は女子エリートのゴールを撮るです。

Women Elite

Women Elite Lap 2 あか里

1位 小林あか里 2位 川口うらら 3位 矢吹優夏
川口うらら、小林あか里、矢吹優夏。昨年の全日本XCC,XCE,XCOとバチバチやり合った3人。三レースともうららが勝って全日本三冠。あか里、優夏の序列になりました。今シーズン開幕戦、菖蒲谷で3人が相まみえ、うらら優勝、優夏が続き、あか里がトラブルで後退となりました。朽木はうららがワールドカップ、あか里がパスして優夏がライバル不在の優勝。その流れからの八幡浜です。

うららは、ワールドカップで世界に揉まれ、目標の20位以内に届かなかった悔しさと、世界を跨いでの3週連戦のパフォーマンス管理。
あか里は、菖蒲谷で噛み合わなかった歯車を朽木パスして再び噛み合わせられるか。
優夏は、昨年からなかなか超えられない2人に近付き、追い越せるのか。


Women Elite Lap 6 あか里

1周目から抜け出たあか里がトラブル無しにラップタイムも1分差以内に収めての独走勝利。強い勝ち方でエリート初優勝。おめでとう。
菖蒲谷での悔し泣きはこの圧倒的なパフォーマンスを発揮できなかったからなのだな、と振り返って思いました。これで、うらら、優夏とともにCJエリート優勝者の肩書きも得て、レース界を引っ張る側に立ちました。後から振り返ると、時代の1ページがめくられた戦いになるかも知れませんね。

Women Elite Lap 1 うらら

うららは1周目の南コースから帰ってきたトキにすでに遅れ始めていました。トラブって遅れて差を取り戻すという空気感はなく、エンジンが掛からない様に見えました。ラップタイムを見ると3周目に前を追いかけるエンジンが掛かったようですが、そのペースを維持できずにずるずると遅れる展開になりました。
傍目には、ヨーロッパ遠征を含む三戦目でさすがにパフォーマンスが維持できなかったか、という見方になりますが、本人はそれを理由にする気は無いようなので、今回はあか里が強かったと受け止めるべきなのかなと思います。次回の直接対決での雪辱に期待。

Women Elite Lap 3 優夏

優夏は難易度の高いコースに苦戦していた模様。あか里を追いかけるモノのペースは上がらず、逆にペースを上げたうららに3周目に交わされ3位に落ちてそのまま1人旅という展開。3年前のおっかなびっくりに比べたら別人のような格段の進歩を見せているものの、トップを争うレベルとして攻める領域には踏み込めていないのでしょう。フィジカル的には戦えるところにいるはずなので、苦手意識を克服するか、恵理さんのように苦手意識を無視出来るくらい更にフィジカルパフォーマンスを上げるか。全日本に向けて自分に自信の持てる何かを手に入れて欲しいですね。

Women Elite Lap 5 陽子

完走4人のラストは橋口陽子。若手3人がガンガンパフォーマンスを上げていく中でしっかりと走りきるのが凄いです。最初の頃はいつもなにかにとちって反省しているぼやきを聞くのが面白いライダーだったのですが、最近はそんなぼやきが聞こえることもなくなり、ただのかっこよくて美しくてパワーをくれるライダーになっちゃいましたね。

Women Elite Lap 1 璃奈

XCO久々の松本璃奈は、ダウンヒルの全日本チャンピオン。昔から下りが得意のイメージは有ったものの、この肩書きで名実共に下りのスペシャリストとして見られるようになりましたね。ちなみに、XCOでもアジアU23チャンプですし、CXでも全日本2連覇してますからね。東京オリンピック選考で燃え尽きて、レースを楽しむというスタンスで戻ってきてくれたのかなと思います。カメラを向けると(向けなくても?)いつも笑顔なのがとっても良い!!!
レースは予想通り?1周目はライバルの3人に続いて桜坂を登っていったものの、そこからはパワーダウンして-1 Lap。お疲れ様〜。

Women Elite Lap 2 千枝

6位は平田千枝。若手のパフォーマンスアップに押されて今回は-3 Laps。毎年詰めてきていた陽子との距離も今年は少し開き気味。がんばです。

Women Elite Lap 1 寿美恵

ここまで来たら全員載っけてしまえ。7位は青木寿美恵。毎年毎年パフォーマンスを上げてきていて、今年からマスターズ→エリート鞍替えです。挫けず淡々と走る姿にパワーをいただいています。お疲れさまです。

Women Masters

Women Masters Lap 1 亜都奈

1位 佐復亜都奈 2位 北島優子 3位 鮎澤加奈子
XCOではあまり見ない、見る度に順位を入れ替える大接戦。亜都奈が着実に走ってマスターズ初優勝。おめでとうございます。

Women Youth

1位 日吉彩華 2位 石川七海 3位 サラモノフスキ・モニカ桜
やっと訪れた彩華vs.七海は、彩華の勝利となりました。彩華は、恵理さん、優夏さんに続いてわたしにとって3人目の〇〇を××った人となりました。さて、これは将来どんなジンクスに成長していくのでしょうね(笑)。

そして、第四レース 男子エリート / U23 / ジュニア

Men Elite Start

最終レース。天気が良くて気温が高く、やはり疲労はたまる。集中力は切れ気味。しかもエリートとU23/ジュニアは5分差。周12-14分だと2周目にはお互いのお尻にお互いの頭が食らいつく形(銀英伝アスターテ会戦を思い出す)になるので、朝、立てた北コースで撮る計画は白紙としました。ライダーが途切れないことになりたぶん抜け出てこれなくなります。
なので、スタート(U23/Juniorは後から)、桜坂、封鎖ドロップ上2周目、そこからトップを捕まえるのは諦めて、折り返しの激坂から入ってゴジラに向けて逆行の出会い頭といういつものルートにします。ストレートにゴジラを抜けるを撮れるのは今回が二度目。まだ、飽きていません(笑)。最後はゴールにあわせて山を降りる……だったのですが、周回を読み間違えてゴールに間に合わずでした。

Men Elite

Men Elite Lap 4 お遼 & リッキー

1位 竹内遼 2位 北林力 3位 宮津旭
なにそれ、という展開になりました。前レースでうららがあか里に敗北して、渡欧による移動疲れは無視出来ないものなのかな、というイメージを抱いた直後だったので、同じようにドイツとチェコを渡り歩いてきたお遼とリッキーが飛び出て、そのまま2人でランデブーになるなんて全く想像していませんでした。
前向きに捉えれば世界で惨敗して心と身体に火が入った、という見方になるし。後ろ向きに捉えれば世界との距離は果てしないということになります。前者だとうららの敗因を別に探すことになるし、後者は一般的日本人として目を逸らしたい。ということで、きっと水が違う(軟水と硬水)からだよと、その場では横向きに捉える事にしました(笑)。

レースは最終周まで予断を許さない展開となり、Prorideの先輩の意地?もしくは忖度?……はないか、で、お遼がリッキーを3秒差で下しました。今季2勝目。UCIポイント100Pをゲットです。

Men Elite Lap 7 リッキー & お遼 6周目と勘違い Oh!

リッキーは惜しくも2位。でも、80P取ったことでここ十年来、山本幸平と沢田時で独占していたUCIポイント日本人1位の座をゲットしました。グッジョブです。

Men Elite Lap 4 旭

勝つはずだった。勝てるはずだった旭。3位。前戦朽木での競り合いでのいい走りを見るに、単独になってしまったのが敗因か。地力の差とはいわないでは欲しい。

Men Elite Lap 6 誠示

トピックはさわやかスマイル緑の無印佐藤誠示。4位。毎年進化し続ける年齢不詳(幸平の2つ上)の一般人。限界はどこにあるんですか?

Men Elite Lap 2 小林勇輝

水色無印小林勇輝。自分の中にあるMTBレースへの想いを確認するためにトキドキ参戦してくる勇輝。八幡浜での走り、そして最後はトラブったようだけど完走14人(昨年全日本は20人完走)の末席という結果が彼の心の火を大きくしてくれると良いですね。

そして、皆様お待ちかねのトピック。お待ちかねでない人は一旦、ここで読むのをやめて展望を読んできてください(笑)。

Men Elite Lap 4 亮

優勝予想でなく、25位でUCI 1ポイントを獲る人予想。
ピタリ賞でした〜〜〜〜。
いろいろ忖度した結果(笑)、地元民SOHAYA上野亮と予想して、見事その予想が当たりました\(^O^)/
1周目は21位。やばっ、忖度失敗か、と思いきや、そこから、わざわざ?調整していただいて?通常上位の二人がDNFになる事も見越して?ぴったり25位です。ありがとうございます。さすが地元民、愛媛の空気の流れが見えているのでしょう。そして、UCIポイントゲットおめでとうございます。

Men U23

Men U23 Lap 2 功太郎

1位 村上功太郎 2位 松本一成 3位 鈴木来人 
功太郎が気合いの入った走りを見せて、地元での堂々の優勝。ラップタイムとしては5分前を走る旭と同じようなところを走っていて、タイム上はTop 5の一角に食い込んだことになります。次のエリートでの走りが楽しみ。2位一成は序盤トップで5分前のエリートをかき分けていくスピードは見せたが後退。傍目には変速トラブルを抱えていたように見えました。3位は世界戦帰りの来人。ここは当然として、全日本に向けて世界で惨敗して得てきた成果を発揮すべし。

Men Junior

Men Junior Lap 1 翔

1位 高橋翔 2位 遠藤紘介 3位 古江昂太
Juniorは奇しくも世界戦を戦ってきた3人が登壇。菖蒲谷ではエリートを食い散らかした翔が、U23相手にどこまで戦えるかが注目ポイントになっていたのですが、菖蒲谷では2分差をひっくり返していたライダーよりも今回は後ろになるなど、翔もそれなりに世界転戦の影響を受けていたようです。お土産ありがとうございます^^

帰りは、メモリーカードからHDDにデータを移す作業開始してから移動開始。前回移動でバッテリーが終わる(残10%)という事態が発生したので、シガーから供給しながらで延命を図っています。Macの省電力45-80w。シガーからの供給電力31w。延命措置は効果有りました。👌

データ移管が終わって吉備SAで選択作業とFBアップを終わらせて、睡魔に任せて爆睡。起床後すぐにスタート、帰りは休日割引が切れないようにSA給油と決めていたので、宝塚北SAと決めて進んでいたものの、そんな時に限って後ろについて絶対前に出たくない車に絡まれて(たぶん追従オートクルーズを使いたい症候群と推定)いるうちにSAを通り過ぎ、その後すぐにエンプティランプ点灯。次の大津SAまで60km。高速上で初のガス欠か?のどきどきの運転となりました。

ガス欠直前の息継ぎ現象も出ず(知っているという事は何度もやっているという事です。ヴェゼルではまだです)に大津SAに到着
……ほっ
……んっ?
……なんだって?
……SAなのにガソリンスタンドがないだと?
で、更に10km追加で草加PAまでヒヤヒヤドキドキ運転。GSないならSAやめろと言いたくなりましたと。

おあとがよろしいようで。

<追記>

八幡浜U23問題。また発生したので、共有。

4.1.004
Except in the UCI world championships, continental championships and, at the discretion of national federations, national championships, Under 23 men and women can ride the events for elite men and women respectively, even if a separate event is being run for Under 23 riders.
UCI 世界選手権大会、大陸選手権大会および、国内連盟の裁量により国内選手権を除き、U23の競 技者のための競技が別に運営される場合であっても、U23 男子および女子はエリート男子およびエ リート女子の競技に参加できる。

ルールの日本語訳が少しつたなく見えますが、HC(オークラス)とC1の場合U23が設定されていてもU23の人はエリートにでることも出来ますよ、というのがルールです。だから現時点日本では八幡浜限定です。

というルールと、八幡浜のエントリー時に、22歳以下の人はU23にエントリーするように誘導されることで、蓋を開けてみたら同じU23なのに片やエリート、片やU23になるということが発生する問題です。

今回で言うと男子ではU23からエリートを選択する人は出ませんでした(C1と違い、HCはU23のポイント配分がお得感有り)が、女子でU23の二人がエリートとU23に別れてエントリーとなりました。その後、すったもんだがあったかどうかは知りませんが、女子エリートとU23が統合されて、女子エリートのみで開催されるということになりました。

これで何が変わるかって、獲得できるUCIポイント。HC(オークラス)の場合、エリートは100P、U23は60Pです。今回の結果で言うと、あか里エリート1位100P、うららエリート2位80P、優夏エリート3位60Pですが、あか里がU23のままだと、あか里U231位60P、うららエリート1位100P、優夏エリート2位80Pになっていたことになります。

誤解はしないで欲しいのですが、あくまでも事後の考察としてUCIポイント獲得という意味だけで言うと、エントリー確定後にU23とエリートを統合するという判断がなされて、ラッキーだったのはあか里、アンラッキーだったのはうらら、優夏という事になります。あくまでもあか里が1位が決定した後の「結果論」ですし、誰が悪いという訳ではないので誤解はしないでくださいね。

そして、まだ出場国数が38x2→36x2になる事以外の案内がないですが、UCIのページではパリオリンピックの国別ランキングも始まっています。この八幡浜HCのおかげもあって、女子の五輪国別ランキング(5/26時点)は、あか里100P、うらら89P、優夏60P、計249Pで13位です。(このまま終わってくれれば21位以内(暫定)なので枠獲得決定です(笑))。八幡浜の3人のポイントに、うららがワールドカップで獲得した9Pが加算されています。女子がこの3人で枠獲りをしに行くというのであれば、どっちのケースでも240Pが加算されたので日本としては問題ないです。

ちなみに男子はお遼106P、リッキー86P、功太郎60P、計252Pで15位です。

ただ、これが来年(東京の時のルールなら来年のポイントで競うになります)で、このポイントが直接個人の選考のUCIポイントに関わる話だったら大変ですよね。1大会の主催側の判断で差し引き60Pの受け渡しが発生することになります。この事案がたまたま今年でまだ良かったねという事。

マジな話、もし、今回アリアナたち外国勢が大挙して来ていたらクラス統合は無かったかもしれません。

主催側でU23エントリー問題(HC,C1)が今後発生しないようにしていただきたいなと思います。要はエントリーの際にどっちでも良いんだよって言ってあげる。それだけ。そこからポイントの損得を考えるのは本人の責任。

でも、世界の一般的な振る舞いとして選手側がルールを知っているべきという姿勢が正しいという見解が出てくるかも知れません。ま、そうであれば、わたしたちが出来ることは、エントリーサイトを見て、誘導されそうだったら該当する人に直接情報をトスするとか、になりますかね。今回小林家は勉強したから……ん?次の対象者は……石川家か日吉家か……しばらくいないってこと?それも悲しい事実ですね(笑)

<追記終わり>

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