「すいとーと!」こそ今後の百合漫画界をさらに発展させる作品だ……! というお話



百合はジャンルであり要素でもある。そのため他ジャンルとの組み合わせが非常に容易だ(とりあえず女同士のつながりを出せばいいのだか
ら)

だが他方の色が濃すぎると百合色が薄まってしまい、個人的には百合としてのうまみが物足りなく感じることがままあった。
そんな中「すいとーと!」は女子大生二人が博多グルメを堪能するというコンセプトでありながら、後輩が先輩に積極的に恋愛的意味でアプローチをしているという”ガチ百合”要素をも1話から見せつけてくれた。

百合はニッチなジャンルだ。だがその愛好者人口は年々増えてきていると実感している(百合作品の増加、「百合展」の開催とその規模拡大、百合漫画のメディアミックスなどなど枚挙にいとまが無い)

百合というジャンル拡大のためには百合の裾野を広げることが重要であり、百合漫画専門誌『百合姫』でもそのことについて説かれている。そのために百合濃度の薄い作品から慣れさせるということはライトユーザーや新規顧客獲得には有効だが、従来の百合好きには物足りなさを否めない。ともすれば「最近の百合漫画は面白くない」とすら思われかねない。

そんな中登場した本作は掲載誌が「少年ジャンプ+」という百合好き以外の多くの読者層がいる媒体でありながら百合メイン漫画にも負けない百合が描かれており、その挑戦的な作品には衝撃を覚えた。

案の定コメントには百合に対する否定的な内容が散見され、前途多難を窺わせる。だからこそ本記事を記す決意をした。
私は本作を歓迎する。期待している。百合好きの目に届き、ライトユーザーにも受け入れられる。百合を高め広げる作品になって欲しい。そう願っている。


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