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四国カブ旅06-直島-
2020/8/26
快活でお目覚め。
昨日わざわざ高松に泊まったのは、本日直島に行くため。いよいよ瀬戸内アートの原点に上陸です。楽しみ!
流石に直島、フェリーの中にも絵画が展示してあり、アートに対して気合いの入り方がちがいます。
上陸。とりあえずお決まりのかぼちゃを撮って気分をあげていきます。
昨晩下調べしようと思っていたが、妖怪美術館について書いてたら時間がなくなってしまったので事前情報まったくなし。
でも大丈夫。
フェリー乗り場の道の駅『なおしま』でパンフレットをゲット。これで島をまわれます。ちゃんとした観光地は案内もちゃんとしているなぁ~。
走りながら道中で一枚。たまには映える写真でもとっておきましょう。浮かれてる。
とりあえず地中美術館にいって、空いてる時間に予約をいれます。
今は空いているのでこのガバガバ計画でいけますが、通常はネット予約必須です。わしは予約という行為が大嫌いなので、基本的には予約なしで行けるところにしか行きたくないですね…
明日の予定以外立てられない。明後日すらよくわからない適当な旅です。
さて、地中美術館の時間まで家プロジェクトの方をまわろうと思います。
豊島同様、直島の美術館も撮影はほとんどが禁止です。なので写真があまりない。
しかし有名な島なので、今更わしがわざわざ島の解説などしなくてもいいのでは?適当に書きます。
フェリー乗り場の宮ノ浦から少し離れた、古い町並みが残るのが本町です。ここでは、古民家を利用したアート作品を町を散策しながら見ることができます。
家プロジェクトの内容については写真もないし、体験型なので文章でどうこう書くのは野暮だなと思います。是非いってほしい。
町の中にある安藤美術館には地中美術館や光の教会の模型があります。なので地中美術館のあとに行くのがおすすめ。
わしは時間があったので、各家プロジェクトで係員のおじさまやおばさまに話しかけて作品についてお話を伺いました。
町を歩いていてもわかるのですが、直島の島民の方はアートに対する感性が非常に優れています。
もちろんアートで食ってる島なので仕事と言えば仕事なのですが。
わしは、アートとは"物事に美を見出だす力"みたいなものだと思っていて、この力は訓練することで向上します。
この力が、島民の方は非常に高い。町の雰囲気が本当に洗練されています。
作品についても、伺うと嬉々として話してくれます。例えば、家プロジェクトのひとつである『石橋』
この中に、襖に描かれた大きな絵があります。もちろん写真はないのですが、想像で聞いてください。
ほぼ真っ白のキャンバスに、黒い炭のようなもので崖が描いてある絵です。
多分解説なしでは、なかなかいい絵じゃん、で終わってしまうのですが、解説を聞くと印象が変わります。
白い部分は実は銀泥で、炭のような部分は群青の岩絵の具をわざわざ焼いて作った黒だそう。この作品、完成当初は崖の夜明けの絵として描かれていますが、時間が経つと銀泥が酸化して黒ずんでいき、およそ50年ほどで一面真っ黒になってしまうそうです。
完成から10年ほど経っているため、結構酸化が進んでおり、地味な色合いになってきています。
色即是空の考えを取り入れて描かれているこの作品は「空の庭」と名付けられており、古民家の庭の景色と合わさり、完成されます。
こちらは町中の休憩所「水」。無料で入り、休むことができます。
縁側では水に足を浸して涼むことも。
天井に映る水面の光がきれい。
室内ではのんびり過ごせます。
まぁ率直に言えば最高の空間なんですが、ここも解説を聞くと印象が変わります。
机の上にはこの辺りの江戸時代の地図があり
この白い部分がこの建物です。
このあたりの家には特徴があり、それが"南北に庭と大きな窓があること"だそうです。
クーラーのなかった時代、この日差しの強い島で、如何に"涼"を得るかは大きな課題だったのだと思います。
全ての家に風が通るように、南北に大きな窓とを配置し、風のリレーができるようにしたそうです。
また、夏でも冷たい井戸水は貴重な"涼"です。井戸水を被ったり体をタオルで拭いたり、そうやって水もうまく活用して生活していたはず。
そういう古来からの島の知恵を体験してもらおうというのが、ここの思想です。水と風の通り道、それを知るともっとこの空間が好きになるはず。
こんな感じで解説して頂けます。
一人旅だと、こういうときゆっくり話せるのが最高ですね。行ったときは是非係員さんの解説付きで作品を楽しんでもらいたいです。
時間になったので地中美術館へ。
移動の最中気になったのは小学校。
うーん。かなり個性的な設計の小学校な気がします。どことどこが繋がってるんだ?とか考えたら楽しくなっちゃう。直島、本当に建築に拘りを感じる島ですねぇ。
では、地中美術館にいきましょう。写真?もちろんないのでクリアファイルの絵でご勘弁を。
ここはこの美術館そのものが最大の作品です。設計した人はマジモンの天才だな?(まぁ安藤忠雄なんですが。)というのをひしひしと感じます。体験する天才。触れられる才能。
また、その天才の気が狂ったような複雑設計を、寸分の狂いなく施工するコンクリート職人の業。もう怖いね。
緩やかに捻るような空間をコンクリートで作るってなに?木型どうなってんの?どんな手順で施工を…?
先ほど言ったように、地中美術館の模型と施工中の写真はいくつかは安藤美術館にあります。是非行ったあとに見てみてください。
さて、少し遅めの昼食はここで。
右側が水曜日のみ営業の『まなべ製パン』さん。左側がコーヒーショップの『ミカヅキショウテン』さん。
あー。いいです。この雰囲気。地中美術館で緊張した心がいい感じにほぐれます。ありがとうまなべパン。あんチーズがおすすめらしいので言われるままに購入。
カフェオレを買ってミカヅキショウテンさんでたべます。写真とるの忘れたので食べ掛け。てへ。
ミカヅキショウテンで話してたら、丁度犬島で働いているスタッフの方が来店。犬島めっちゃいいので是非来てとのこと。
「じゃあ明日いきます!」
はい、明日犬島に決定しました。ってことは今日は直島に泊まったほうがいいなぁ。
さっき明日の予定しか立ててないと言ったな、あれは嘘だ。明日の予定すら立ててない、だ。
あ、ミカヅキショウテンさんのカフェオレめっちゃおいしいです。ミルクが引き立つコーヒーでおすすめ。みんな飲んで。
この後家プロジェクトをもう少し鑑賞。
「水」の前を歩いていたらバモスが。
え、めっちゃ乗りたい…。丁度帰ってきたおっちゃんに、乗りたいですっていったらドライブできることになった。わーい。
というかミガヅキショウテンの向かい側の店の店主で、わしのカブを今日何回か見てるよといわれました。わし人気者やん~()
「水」の解説員のお友達から丁度野菜を貰ったところで、これからお返しの品を取りに行くらしい。そんなちっとしたおつかいに同行します。
畑に大葉を取りに行き
海に鯛をシメにいき
少しそのあたりをドライブして戻ってきました。あとついでに宿の情報をもらいました。ありがとうございます。
バモスのエンジン、大変に宜しい音でした。幸せですねぇ。旧車の維持は大変だと思いますが是非これからもお大事に…!
そんなわけでやっとお膳立てできたので、本日の宿をゲット。
『リトルプラム』さんです。当日にも関わらず快く迎えてくださり感謝です。本来はカフェやバーの営業もしている複合施設なのですが、現在はお休みしていてレンタサイクルとドミトリーのみ。ドミトリーは1泊3200円です。
お宿が決まればもう安心。
すぐ隣の『I🖤銭湯』でひとっ風呂。
そのあとはバー『SARU』さんで夕飯と飲みです!
ガパオライス。きちんと辛くてわし好み。マスターは和食でもフレンチでも長年勤務していたベテランさんです。旅の話とか色々。
2時間くらいはマスターと二人、そのあと銅の再生工場で勤務している若者3人がきたので10時過ぎくらいまで一緒に飲んでました。ふふ。
そんなわけで本日は終了。地中美術館以外の事前情報ゼロで上陸した割にはすごく充実していたのでは?
ではまた明日!おやすみー。
旅の費用にさせていただきます!