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薬の働く仕組みとは?

《薬が働く仕組み》

今回は、範囲が広いので2回に分けてお話したいと思います。まずは、薬の吸収についてです。

☆全身作用と局所作用☆
全身作用
有効成分が消化管などから吸収されて循環血液中に移行し、全身に薬効をもたらす

局所作用
特定の狭い身体部位において薬効をもたらす

副作用も、全身作用によるものと局所作用によるものとがあります。
局所作用の医薬品でも全身性の副作用が生じたり、逆に全身作用の医薬品でも局所的な副作用を生じることもあります。

内服薬は全身作用を示すものが多いですが、膨潤性下剤や生菌製剤等のように、有効成分が消化管内で作用するものもあり、その場合に現れる作用は、局所作用です。
胃腸に作用する薬であっても、有効成分が循環血液中に入ってから薬効をもたらす場合には、その作用は全身作用の一部であることに注意が必要です。

*外用薬の場合、適用部位に対する局所的な効果を目的としていることが多くあります。
また、坐剤、経皮吸収製剤等では、適用部位から吸収された有効成分が、循環血液中に入って全身作用を示す目的として作られたものも存在します。

医薬品が体内で引き起こす作用(薬効と副作用)を理解するには、使用された医薬品が体内でどのような動きを示し、どのように体内から消失していくのか(薬物動態)に関する知識が必要不可欠です。

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