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映画 怪物 感想

 映画 怪物は 自分の中で とても印象に残っている映画です。全てが好きという映画ではなくて よく 捉えきれない部分もあったりするけれど でも 一部分 子供の頃に感じていた歪みの様な事が 救われる様に感じた場面があってそこを観た時に もうだいぶ前の事だけど 自分だけではない感覚だったんだと初めて思える事ができて だから なんか 忘れられない映画です。
 あと是枝裕和監督の映画は 幻の光 ワンダフルライフ  DISTANCE 歩いても歩いても 誰も知らない 奇跡 万引き家族 そして父になる いくつかの作品を観てきて いつも気になっている監督さんで 作品の中で描かれる 唯一無二な様な親密な関係性を感じるのが好きです。今回の怪物の中で 描かれる 湊くんと依里くんの関係性も なんか 心に沁みいりました。この関係性は続いて欲しいと願いたくなります。
 ある記事を読んで 是枝監督が 怪物は オープンエンディングだと話していたから 鑑賞した人 それぞれで 感じるエンディングがあっていいのかなと思って 自分なりの感想をつづりたくなって ぶつぶつと今 書いちゃってます。
 怪物という映画のタイトル 最初は やっぱり禍々しい印象を感じていたけれど でも 映画を観て いろいろ物語の事を考えてたりすると 依里くんは お父さんから怪物という言葉を浴びせられていて 自分を その様に感じてしまう でも そんな依里くんに対して 怖れを感じながらも 次第に 距離が近くなるにつれて 親密な気持ちを抱いていく そして大切にしたいと思う様になっていく湊くんを観ていると 怪物という言葉も 得体がしれないと 怖さを伴うけれど 知れば 怪物という言葉も 違う感覚に変化する 湊くんにとっては 近くにいて欲しい存在に変わっていく そんな 変容も感じさせる言葉にも思えて 怪物という 得体が分からなくて
嫌悪してしまう言葉から 違う側面が見えて そこに 人が作るコトバの深さと怖さも 感じました。
エンディングは 始まりから 次第に絆が深まっていく依里くんと湊くんの関係性を見守っていると 自然と生きてて欲しいと思えてくる だから あのエンディングは きっと あの時は 依里くんと湊くんは 大人と出くわしたくなかった 2人きりでいたかった でも それは無理だから せめてあの瞬間だけでも2人で笑っていたいという祈りの様な願いを叶えた場面だと思う。死を表す光ではなくて これからやって来る険しい道のりの前の 希望の光の様に感じました。きっと2人は生きていて でも そうすると すぐに 現実と直面する事になり 2人には別れが訪れる。2人が 再び 一緒に 笑いあえる事を可能にするのは 大人が 変わって 明るい未来を照らさなければならないと思う 自分にとっては そういう風に感じたエンディングでした。最後の場面は 個人的には すごく愛を感じました。オープンエンディングだと知ったから そう感じてもいいのかなと思いました。2人には生きてて欲しい  大人が 変わればいい。生きて 2人一緒に なんでもない日常を過ごして欲しい。そんな未来に大人がしなければいけないなと思いました。早急に。 たぶん そんな願いが込められている映画だと 自分は思いました。

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