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女医に言われた「人生100年だよ!(諦めちゃうの?)」

心拍を下げる薬(血圧も下がる)がもうすぐ切れるので、今日、いつもの病院に薬を処方してもらいに行ってきました。
診察時間の予約で病院に電話すると、いつも診てもらっているドクターや休みでした。
血圧の薬を貰うだけなので、どの医師でも構わないと受け付けに伝え、今日の診察の予約を取ることができた。

受診する病院の内科は5診体勢なのですが、診察予約時間に病院に行くと、
診察室前に診察進捗を示すディプレイには、私が診てもらう医師の患者さんだけ、診察が全然進んでいない。
一時間以上前の予約患者がまだ診察待ちの状態でした。

ハズレ引いたかな? この調子では自分の診察の順番が来るのは、お昼すぎになって思っていました。
ただ薬を貰うだけなのに、こんなに待たされるの?って思って、その愚痴を医療従事者である妻にLINEで愚痴っていた。

私が診察を受ける予定の医師の患者さんは、診察室に入ってから出てくるまでに10分から15分くらいかかっている感じで、他と医師と比べると2、3倍時間がかかっていました。
なんでこんなに遅い?
丁寧に見ているのかな?
それとも、みんな初診の患者さんで、診察に時間がかかっている?
そんな事を思っていました。

しかし、自分の診察の順番が来て、その謎が解けた。

診察室に入ると、そこには中堅?の女医さんがいて、見た感じでは、柔らかい感じの印象を受けました。

診察椅子に座り、薬が切れるからと、今日の受診の理由を伝えた。

体調を訊かれたので、悪くはないことを伝え、これで診察は終わりかなって思ったら(前回はこれで終わった)、「ちょっと脈を取らせてください」って言われ、脈を取り始めた。
そして、「ちょっと心臓の音を聞かせてもらえるかな?」と言われたので、服を胸の上まで一気にめくった。

女医さんが心臓の音を聞いた後、他の病気とかで別の病院などで受診とかしてたりはないですか?って訊かれたので、
二週間前に股間から原因不明の出血があって、泌尿器科にかかり、ドクターが言うには陰嚢からの出血だろうと言っていました。
一応、念のため明日エコー検査をしますと伝えた。

女医さんは、私が伝えた内容を電カルにタイプしながら、心拍を下げる薬以外に、なにか薬とかは飲んでないか訊いてきた。

私は一か月くらい前まで、女性ホルモン剤を飲んでましたと伝えた。
女医さんはあまり表情も変えずに、どうして「女性ホルモン剤?」と訊かれたので、「美容のため」と答えました。
その時は性別移行とは言えなかった。

女医さんは私が言った内容を電カルにタイプしながら、女性ホルモン剤は美容に効果あるの?って訊いてきたので、「あります!」と答えると、
女医さんは「肌質が良くなったりとか?」と私に訊いた後、「さっき心臓の音を聞いた時、お胸の大きさが気になったけど、それは薬の効果かな?」

って訊かれた時、私はこの女医さんに正直に全て話そうと思った。

性別移行をしようとしていた事。
クリニックに行ったら外科医に、あなたはみたいな人は手術しない方がいいときつく言われたこと。
一か月くらい前に性別移行を諦めたとこ。
こういうことを医師に話す機会がなかったこと。
その他いろいろ話していたら、


女医さんが、

「今は人生100年って言うよね?(性別移行、諦めるの?)」

「100年ですか?」

「そう、100年! 後50年もあるよ(諦めるの?)」

「性別移行を進めるわけではないけど、何かしようと思った時が自分にとって一番若い時。私(女医)はいつもそう思っているよ」

その後もいろいろ話をした後、

「あぁ、そうそう心拍を下げる薬、今の状態ではちょっと効きすぎるので、量を半分に減らしましょう」
「もし、血圧が上がるようだったら、早めてに来てくださいね」

そう言って、女医さんの長い診察は終わった。

もう少し話をしていたい、話を聞いてもらいたい、患者がそう思ってしまう、そんなドクターでした。
どおりで、時間がかかるわけです。ハズレでなく大当たりの医師でした


女医さんと話している時はそうでもなかったけど、会計を待っている時、処方された薬を待っている時、涙が出そうになって、それを我慢するのが大変でした。

今回の会計は1230円。
はじめてかな、診察代が安いと思ったのは。


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