まちがったっていいじゃないか、を読んでみた

#「まちがったっていいじゃないか」 #本を読む


この本を読み直しました。

「まちがったっていいじゃないか」


この本は10年くらい前大学生だった頃、大学図書館へ行くバス待ちの時に目の前にあった本屋さんで買ったものです。
その時の私はこの本がよっぽど気に入ったみたいで、この文庫本の後ろ側の空いているスペースに自分の名前と買った日時、どこで買ったのか書いてあります。
それから一度引っ越しをして、そのとき9割方本を処分したのですが、この本のタイトルがどうしても好きで残して持ってきました。

その時私がどんなしでかしをやらかしたか、どんな失敗をしたか、もう覚えていないのですが、私は何かとんでもない間違いをしたんだと思います。
なのでこのタイトルを見て、間違ってもよい、というのがすごくすごく嬉しくてジャケ買いをしました。
それがこの本と出会ったきっかけです。

この本のタイトルは、本棚のよく見えるところに置いていて頻繁に見ていたのですが、最近久々に手にとって読んでみました。
10年ほど前、よっぽどこの本が気に入ったようで私は鉛筆で線を引いて読んでいます。
全体を改めて読んでみて、私の興味はだいぶん変わったことに気づきました。
なんでここに線が引いてあるんだ?という部分もあり面白い。

一応中学生を対象にした本ですが、大人になってから読んでも面白いです。
私は結構本を読む方です。この1月から4月で Kindle 本を100冊くらい、紙の本で50冊くらい読んでいます。


この本の中の、私の好きな部分。
・ 徹夜している時だって、本当に考えてるのはそのうちの1時間くらいのものだ。
結局は時間より密度だと思う。

10年前の私はここに線を引いています。今でもそうですが私は徹夜ができないんです。


・よく、「やる気を出せ」などというが、身がまえして「やる気」などと言わねばならないのはまず本物ではない。やるなと言われたって、のめり込んでしまうのが本物だ。
→私はのめり込んだことがありません。いつも淡白。
いや、読書にはのめり込んでいる?


・戦争中だった頃の話。
高校にあがってから、「気をつけ」という号令がかかったとき、「気くらいつけてもええけど、心の中で何を考えてるか分かるまい、この軍人のアホが」と考えていたら、何百人もいる生徒のうち僕の前へわざわざやってきた配属将校が、「お前が、一番悪い」と言いよった。

他にも戦争中の話が出てきます。
戦争中はみんな同じ方向を向いて生きていたんじゃないかと思っていましたがどうもそうでもないみたいですね。養老孟司さんの本にもそんなことが書いてありました。
感覚は麻痺して普通の毎日の連続でしかないのかもしれません。

私の祖母は戦争中疎開をしていたそうです。八百屋が疎開先だったのでご飯には困らなかったと聞きました。
週に一度のおいもを蒸かしたのがお昼ご飯の時、とてもとてもつまらなかったという話をしていました。
一方で祖父はご飯にとても困ったという話をしていました。
人によるみたいですね。差が大きい。


・「学校なんて、どうということないさ、それよりも、この1日を、きみが充実して生きることのほうが、ずっと大事なことだ、そう思ったほうがよい。」
→ こんな風に言ってくれる大人が側にいないとき、この本があると嬉しいです。


・「社交を学ぶには、なによりも異性の存在があった方がよい。」
→ 私は女子校出身なんですが、そういえば高校の3年間は時が止まっていたなあと。
勉強に集中できて良かったし、楽しかったのですが、異性の存在も大事。


・ 「どんなときでも、他人が主人公だと思ってはいけない。きみのドラマにあって、きみ以外の他人を、主人公にはできない。きみの人生を生きるのは、きみしかいないからだ。」

やっぱりこの本が好きです。励ましてもらえます。
何年かしたら、またこの本を読もうと思います。

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