性格の悪いキミ(わたし)にとどけ。
前に書いた『とどけ、やさしい人へ』にスキが増えるにつれて、だんだん自分のやさしさに不安を持つようになってきた。
自分のやさしさが、ただの世間的な親切ができることだけな気がしたり、また、やさしいということが、世間的に性格が良い悪いという基準とはまた別次元な気がしたり。
私は親切ができる意味ではやさしい人かもしれないが、性格は悪い気がする。
臨床心理さんには、やさしくて、素直で、ユーモアがあって、なんて言われたけれど。
国立精神科病院の研究所での心理テストの判定も、まるで努力家で責任感もあるちゃんとした人のような判定だった。
でも本当は、負けず嫌いが災いして嫉妬深くなっちゃうし、人の悪口や愚痴ばかりを言う人たちに囲まれて育ったからか、まわりも裏ではそうなんじゃないかと疑ってしまうような奴だ。
それに、人間に対してはニコニコしたり親切にはなれるけれど、言葉をつかって上手く機嫌をとることができない。
ただ、植物や動物やぬいぐるみはよく愛でて、会話をする不思議ちゃんではある。
きっと世が世、場所が場所なら、村の無愛想で孤立した老人になっていることだろう。
だから、性格の悪いキミ(私)にとどけ。
もっと人を信じてみてみないか。
もっと自分から人を好きになってみないか。
もっと安心していい。
もっと安全なところだ。
きっとこの世は美しい。
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