見出し画像

休学日記 2/5~2/11

2/5(月)
 雪が降っていたのに塾のバイトがあって、雪が靴に染みて靴下をびしょびしょにしながらもなんとか行ったら1コマ目はあったけど2コマ目は生徒がお休みで無くなり、3コマ目も本部からの指示でなくなって何やねんと思った。何やねん。雪はどんどん降ってべしゃべしゃ積もった。


2/6(火)
 バイトが終わってスマホを見たら母親から連絡が入っていて、祖母が亡くなったことを知った。正月にいつ会えなくなるかわからないからと言って会いに行ったので、言霊があるとしたらわたしのせいだろうと思った。火葬場が混んでいてお通夜は2/11の夜で告別式が2/12、だから帰って来てという文面を見てどうしようと思った。2/11はテニミュだ。夜行バスで遠征して岐阜公演を観る。悩んだ挙句、お通夜を欠席してテニミュへ行き、岐阜から帰って来てそのまま実家に行って告別式だけ出ることにした。母親にも正直に伝えた。スーツは事前に送っておいてね、とだけ帰ってきた。身内とでさえ迷わずお通夜を選べるほどの綿密な心の交流が取れなかった、もしくは取るのを諦めたツケっていつか回ってくるのかな、と思った。


2/7(水)
 ひさびさに何もない日だった。早く起きたら1日映画館いるやつやろうと思っていたけれど起きられなかったし、昨日風呂に入らず寝てしまって今から出かけるために風呂に入るのは面倒臭いし、大人しくES書こ〜年会会員(毎回100円引き)がもうすぐ切れるから今週中に一回行っときたいな〜と思ってホームページの上映作品を見たら、見たかったものが今日で終映だったので結局今日行った。「弟は僕のヒーロー」を見たけれど、主人公の周りの人間にイラつきすぎてしまった。正しさで殴るのは簡単だ。合間で本屋に行ったりご飯を食べたりしてレイトショーで「市子」を見た。こっちはかなり好きだった。やっぱミニシアター系、邦画、女が主人公は好みの作品が多いな〜と思った。レイトショーの1番最後でこの上映が終わったら映画館も閉まるって回の上映終わりに、シアターから出た人でミチミチになったエレベーターの中に映画の余韻が充満してて、誰もなんにも言わなくて、ドアの開けるボタン押してくれてた人にみんながお辞儀してエレベーター出ていくまでの一体感まで最高だった。これだからわたしはレイトショーが好きだ。


2/8(木)
 ES書いてたけどわたしこの会社にほんとうに入りたいのか?と急に正気に戻った、もしくは気がおかしくなって書くのやめた。これでよかったんだろうか。どう考えても生理痛の痛みなのに生理が来ないのが1週間続いている。


2/9(金)
 やっと2ヶ月ぶりに生理が来たけれど、重すぎる。初めてかもこんなの。変な汗出てきたし足先と指先がつめたいしなんかめちゃ寒いしとにかく腹が痛い。薬は飲んだけど全く効かず、ツイートしてないと正気が保てないのでずっとTwitterをしていた。でも途中でなんか意識をなくしていたっぽい。痛くて目が覚めた。夜用のナプキンがなくて買いに行きたいけれどお腹痛すぎて動けないのでUberしたら頼んでた夜用ではなくて全然違う昼用のが来た。店頭在庫がなかったので代替品になったらしい。はあ、だからストックはしっかり管理しろと。わたしは愚かだ。「指の震えと涙が止まらないお腹も痛いし足も痛いし意味わかんない大丈夫なのか?わたしはなにもわかりません。」とツイートしたら毎月生理が重いフォロワーが心配して色々アドバイスをくれた。持つべきものはフォロワーである。
 今日は日記を書いて宅急便を出してぜんぶをやる予定だったのに、ずっと布団で歯を食いしばっていたら一日が終わって意味がわからない。全てに対して悲観的になり、ブスだしデブだしコミュ障で就職もできない頭も悪い計画的に物事できない生きる価値ない家から出たくないバイトも岐阜も葬式も行きたくない今すぐここから飛び降りたいとか思ってお腹が痛いのによろよろベランダに出た。夜の空気はまだ全然冷たい。頭につけていたマイメロのピンをいじっていたら落としてしまい、4階から下を見てもまったく見えなくてぜんぶがわからなくなって泣きながら部屋に戻った。寝よう。


2/10(土)
 まだなんとなく調子が悪いなーと思いつつバイトに行った。ずっとレジに立っていたら貧血っぽくなって動くたびに立ちくらみみたいな、視界がぐるっとしたので帰らせてもらった。
 帰って、今日はこれから明日岐阜でテニミュを見るために夜行バスに乗る予定だけれど大丈夫だろうか、バイトを早退したのに行っていいんだろうか…と悩んで、結局夜行バスには乗った。待ち合わせ場所でフォロワーにも心配された。自分でも本当に愚かだと思うが、今のわたしを生かしているのってこれだけだから、愚かだろうと祖母の通夜をさぼろうと行くのだ。これは不可抗力でもなんでもないわたしの意思なので、本当に救いようがない。


2/11(日)
 夜行バスで寝たのに起きたら体調が良くなっていた。単純に3日目になれば諸々おさまったのかもしれない。わたしはたまにこんな感じで生理が洒落にならないほどひどいことになるが、毎回こういうわけではないのでよくわからなくて婦人科に行けていない。多分行ったほうがいいのはわかっている。
 朝5時過ぎに名古屋に着いたら、例にならってカラオケでのんびり準備をし、事前に調べていた喫茶店で朝ごはんを食べた。メニューと店内がかわいくて嬉しかった。そのあと会場に移動したが、思ったより遠くて到着がギリギリだった。開演前にトイレに行きたくて並んだが混んでいて開演に間に合わず、演出の都合上開演後しばらく途中入場ができないのでロビーで待っていた。一瞬だって見逃したくないのに…と思って悔しかったが、途中でトイレに立つよりマシ!と言い聞かせた。ロビーの椅子で荷物の整理をしてすぐ座れるようにしようとゴソゴソやっていたら、会場のスタッフさんが近づいてきてわざわざ座席表とチケットを照らし合わせて入場の経路を説明してくれた。優しい。
 その後無事に途中入場できて、マチネを見たあとコンビニで軽くご飯とか買うか〜と近くの(近くといってもまあまあ歩く)コンビニに行ったらテニミュを観に来たオタクで店内がギュウギュウになっていてちょっと引いた。岐阜の会場は周りに本当に何もないからオタクが一点集中するらしい。そんなにお腹が減ってるわけでもなかったのでコンビニは諦めて、近くの河原で岐阜のポーズ(クレヨンしんちゃんのやつです。わからなかったら検索してみてください)で写真を撮ったりして遊んだ。フォロワーと二人で何も整備されてない草と石と土の河原で転びそうになりながら遊んでいたのだけれど、会場に帰ろうとして河原沿いをちょっと歩いたらコンクリで整備されてベンチも置いてある河原が出現してウケた。たぶんこっちで遊ぶべきだった。
 ソワレも観劇して、毎度のことながら語彙力が喪失して最高だったね…と呟きながら名古屋に戻った。電車の本数も少ないのでこれを逃すまいとオタクが電車にすし詰めになっていて、また面白かった。夜行バスの集合場所から乗り場まで歩く時テニミュの歌を歌っている人たちがいて、「今ここにわたしが参加してったら仲良くなれるのかな」と言ってみたらなんかフォロワーがウケていた。バスに乗ってもテニミュのオタクしかいなくてあちこちでテニミュの話がされていて異様な空間で愉快だった。祖母のことは一度も思い出さなかった。薄情な人間だと思う。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?