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戦略的キャリアダウンについて考えてみました
人生100年時代と言われていますが、定年まで会社にしがみつくという幻想が、完全に終焉した・・・。
そう感じている50代のサラリーマンは増えているのではないでしょうか。
そしてコロナ禍により「サラリーマンは一生安定」、の崩壊は、一部の特殊な企業を除いて鮮明になっています。
大企業でも2019年5月のトヨタ自動車の社長による、「終身雇用を守っていくのは難しい局面に入ってきた。」との発言がありました。
これを受け足元の業績が好調な企業でも、シニア層を中心に人員削減を進める「黒字リストラ」が蔓延し始めました。
2020年から2021年にかけては、コロナ禍においての急な世の中の環境変化が理由で、さまざまな企業が戦略的に、早期退職の奨励を加速させています。
国内の広告最大手の電通では、正社員から個人事業主へ奨励する制度が2021年1月から開始されました。
今回は、これら大企業ではなく、企業数が全国の約99%、全体の雇用の約70%を占める中小企業の、なかでも50代のサラリーマンを想定してまとめてみました。
キャリアダウンとは
人は働いている以上は自身のキャリアアップを目指します。
中小企業でも、「自己成長=キャリアアップへの道」の認識は浸透しています。
ですので自ら望んだキャリアダウンを受け入れられる素地はなく、キャリアダウンを自ら望めば居場所をなくしてしまう風潮があります。
また書籍やwebサイト、SNSでもキャリアアップについての華々しい成功事例は多く語られていますが、戦略的なキャリアダウンについては、あまり語られてきませんでした。
しかしコロナで世の中がめまぐるしく変わり、これまでの働き方自体が問われるようになりました。
体力が衰えた企業では、特にシニアの働き方が問われるようになり、シニア自身も自分の存在価値に疑問を持ち始め、キャリアダウンを考えている人も増えています。
ここで取り上げるキャリアダウンとは、
・同じ中小企業への転職
・現在の会社内での役職や地位の低下
などがあげられ、いずれにせよ収入の低下は避けられません。
一言でキャリアダウンと言っても、大きく二つに分かれます。
結果的なキャリアダウン
今の会社に不満があり、自分に対する正当な評価や、生活レベルを上げるための待遇改善が目的で、キャリアアップのための転職を行ったが、当初描いていたのと異なり、結果としてキャリアダウンとなったパターン。
戦略的なキャリアダウン
現在の地位を捨て、収入よりも働く目的、やりがいを優先させるためにライフスタイルを見直し、意図的にキャリアダウンしたパターン。
ここでは、後者の「戦略的なキャリアダウン」について見ていきたいと思います。
キャリアダウンを目指す理由
戦略的にキャリアダウンを目指す理由として
・仕事だけの人生に疲れたから
・このまま会社に依存するのが嫌になった
・外部環境の変化で、今までの実績や貢献は関係なくなり、定年まで逃げき れなくなった
・人生100年時代と呼ばれ、年金依存だけでは生活が保てないという危機感
・健康なうちは働き続けなければいけなくなった(逆に言えば健康が続く限り、いつまでも働きたい)
・人(経営者)の顔色や意向ばかりを気にして、自分の意に背いて働くことに嫌気がさした
・やりがいのある仕事がしたい
・社会貢献につながる仕事がしたい
・自分ですべてを決め、自由に働きたい
・(特に経営幹部などは)仕事のプレッシャーから解放されたい
これらのほかにも、様々な理由が考えられます。
戦略的キャリアダウンのメリットとデメリット
キャリアダウンのメリット
・心理的、身体的負担が減る。心に余裕ができる
・休日を楽しめるようになった
・仕事にやりがいが持てた(キャリアの追求以外。)
キャリアダウンのデメリット
・収入が格段に減った
・責任のある役割から離れ、人から指示される役割に変わった
メリットを享受する代わりに、デメリットを受け入れる覚悟がなければ、戦略的キャリアダウンは成功しないでしょう。
これから私が目指す戦略的キャリアダウン
戦略的にキャリアダウンを行うにしても、一度行うともう元へは戻らないことを覚悟したうえで、慎重に、段階を経て進めていく必要があります。
一番よくないのは、一時の感情に流され行動を起こし(会社を辞め)、後戻りできずに後悔することです。
現在自分自身(50歳手前、中小企業の管理職)もまさにこれから戦略的キャリアダウンを行い、自分らしさや、人生のやりがいを得るための次のステージへの移行を開始していこうと考え、行動を始めたところです。
同じような悩みを持つ、中小企業のサラリーマンの同志(50歳前後という想定ですが、20代や30代の方々もご参考にしていただければと思います。)に向けて、今後は自身の行動の記録や考えを発信していこうと思います。
ご視聴ありがとうございました。
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