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#09 印刷会社跡継ぎ先輩 工藤太一様 -方向性を合わせ、いい波に乗っていこう-

どうもスミゾウです。
自分が是非会いたい人、話を聞きたい人へラブコールを送り、その内容を記事にしていく100本ノック中です。
参考:スミゾウnote始めます。

今回は、glassy株式会社 代表取締役の工藤太一様(以下、工藤氏)。

「36歳で印刷会社の社長になった僕が、減り続ける売上をなんとか立て直した話」の記事を拝見し、是非お話しをしたいと問合せフォームから連絡。

なんと、OK頂きました。ありがとうございます。


2020年9月に代表になったスミゾウも、同じような状況で奮闘しています。既に会社を立て直した先輩社長とお話しできるのはワクワクです。

■glassy株式会社
https://glassy-co.jp
グループ会社で印刷会社をもつ。glassyは印刷会社の新事業部をグループ会社のデザイン会社と統合させたもの。

サーファー的な経営思想

「noteの反響が大きくて驚いています。私達がやったことは大した事でなく、隠すような事でもないのでオープンにしたんです。僕の趣味はサーフィンなのですが、気圧の違いによる風の流れなど自然の条件が整わないと良い波を立たないんですね。経営も同じような所があって時代性と社員の頑張りの方向性を一致させることを意識しています。」

glassy株式会社のWEBには波や、サーフィンの要素を感じます。オープンに共有する、色々な要素が合わさりいい波がおこる。それに乗り楽しむというマインドを感じます。※以下glassy㈱さんのWEBトップページ

glassyのウェブ


「事業は企業のインナーブランディングを促進する、社内報制作がメインです。お客様は従業員1,000人以上の上場企業が多いです。」

自社の印刷機を定期的に回す事を意識し、社内報に特化した結果、上場企業の社内報制作を仕事として受けている。

言葉にすると簡単ですが、同業者として、そこに至るまでにはかなりの紆余曲折があったと推測できます。その状態にまでにされた工藤氏の力を尊敬します。

新社長、新事業部を立ち上げる

「社長に就任した当時、印刷という下降トレンドのなか、売上を伸ばし続ける事は結構大変だと感じていました。そこで、社内で新事業部を4人のメンバーでつくりました。デザイナー2名と新入社員の女性と私。社内のメンバーからは新社長のお手並み拝見という感じでした。印刷会社の主の業務を変革しようとすると空中分解する事がわかっていたので、あくまで新事業として別に始めたんです。」

実はスミゾウも自社で新事業部を2020年10月からスタートしました。今まで印刷すること自体が仕事だという感覚でやっていきていた社内を変革するのはかなり難しいと感じた為です。
既に6年以上前に新事業部を工藤氏は始められていたという事をお聞きし、代替わりした印刷会社の経営者は同じような事を考えるのだと感じました。

「その後は、ブルトーザの様に働きました。会社の人件費は社長が一番高いので、自分がどこで一番能力を発揮できるかを常に考えていました。」

従来の印刷会社の業務と新事業、両方を社長としては見なくてはいけません。その中でどの部分を社長としての自分が能力を発揮できるか、会社に良い成果をもたらすかを工藤氏は考えて動かれたそうです。従来の印刷事業は権限をある程度社員に持たせ、新事業になるべく時間をかけるというスタイルだったそうです。

「社内報は上場企業で1,000人以上の従業員がいないと、そこに投資するのはなかなかできない。コロナの影響で旅館や飲食業のお客様は社内報を止める動きもあります。今まではドアノック商材も売上のメインも社内報でしたが、その部分を今後変えていく予定なんです。」

新しい顧客と繋がるツールは「社内報」。その後はアップセル、クロスセルで社内報以外の部分を収益の柱に育てていく準備をされているそうです。新しい収益の柱はとても気になりますが、内緒です。

印刷会社に対する考察


「印刷会社の人には怒られるかもしれないですが。印刷会社は世間的にはファミレスみたいなイメージを持たれていると感じます。ファミレスのステーキに払える金額と、ホテルのレストランのステーキに払える金額はおのずと違ってきます。最終的には本当に良い物を提供するのは大事ですが、イメージも大切なので、印刷会社とは名前をわけてglassyというクリエイティブ専門の会社名にしました。」

印刷会社は、なんでもあるファミレス的なイメージ。安心しては入れてリーズナブル。新事業の社内報が伸びていく中で、クリエイティブで勝負するのであれば会社名を変えてやっていった方がいいと工藤氏は判断されました。
最近スミゾウも、「やってること高山印刷って名前っぽくないよね」と言われる事が多くなってきたました。実は会社名の事も考えていました。やはり工藤氏は一歩先にすでにそれをやられていたんですね。印刷会社の役割と、クリエイティブ会社のポジションは別なのかもとスミゾウも感じています。

「東京が本社の自分はとても恵まれていて、ある程度マーケットがあるのでセグメントを切って専門家していくことができました。マーケットボリュームがないと同じ事はむずかしいよね。」

はい、そうなんです。人口8万人の高山市のマーケットボリュームで貢献できることを悩んでいます。これからの日本は、人口が間違いなく減っていくので、従来の印刷会社の考えである多く印刷する必要があるというビジネスモデルからの変更にいつも悩みます。

「印刷も地産地消だと思います。商品に送料が掛かるので、本当は近場でできた方が有利。印刷の低価格化が進んでくると最後は送料の方が高くなるみたいな現象になるかもですね。」

ネット印刷の広がりで、印刷コストはかなり安くなってきています。印刷物の値段より送料の方が高くなる世界が予想されます。そうなると近場が有利になる。どの方向で自社が進んで行きたいかを企業としてしっかり考えてる必要があるとスミゾウも思います。

「デザインとかクリエイティブが必要とされている理由は、世の中に大量の情報があふれているから。世の中が複雑になったから。何が自分にとって必要な情報かがわからくなったからだと考えています。」

そういったところを解決するのがクリエイティブや、実は今まで印刷会社が行ってきた価値ではと工藤氏は語ります。

地方の印刷会社は


「地方の印刷会社として、地域の仲間で地域の良いものを外にPRしていくのがいいのではないでしょうか。デザイン性の高い事をしたいと印刷会社の2代目や3代目は考えると思います。例えば、おしゃれでシュッとしたとか、歴史を感じるデザインとか。でもそれだけでは上手くいかないと思います。実は泥臭く、どうやって最終の顧客に対して情報を届けるかが大切。どこで配って、どうやって知ってもらうか等を総合的にコーディネートする力が地方の印刷会社にはあるんじゃないかなと感じてます。」


高山印刷の未来


「社員15人で住さんより年下が2人ですか。まさに住さんがブルトーザの様にやって行かないといけないタイミングですね。(笑)
若い人材は大切なので、どんどん仲間にいれていくのがいいと思います。印刷会社は女性が少ない傾向にありますが、それだけに女性の力を借りると上手くいく可能性が高い。人間、自分の苦手な事はできないので、1人助っ人がいるとても上手くいくと事もありますよね。旗を立てて、そこに賛同してもらえる人と一緒にやっていけるといいんじゃないかな?」

いろいろアドバイスありがとうございます。いい会社になるように張切ってやっていきます。
飛騨来るときは声かけてください。全力でアテンドします!


スミゾウ‘Sアイ

zoom風景


自分がやろうとしている事をまさに先に実現されている感がありました。また、波は風、うねりとかいろんな条件がそろわないといいものが来なくて、方向性をそろえる事がとっても大切だとというサーファー感にも共感します。
やってしまっている方は、簡単そうに話されますが、そこにいくまでにはかなりの熱量や力が必要なで、まずはブルトーザの様にゴリゴリやって行くだけだと、再認識しました。ゴリゴリやって、旗を立て、新たな仲間を増やしていく、そんな未来をつくっていきます。仲間求む!!

工藤様、貴重なお時間ありがとうございました。いつか、こんな事できましたとご報告できるようにやって行きます。


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