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生理と貧血

いつの間にか秋らしい涼しさとなりましたね。
秋といえばおいしい食べ物の多い季節です。食べ過ぎに注意しつつ、食欲の秋を楽しみましょう!
こんにちは。スマルナ医療相談室の薬剤師、ゆきこです。

女性は毎月の生理があるため、貧血になりやすいと言われています。
確かに、毎月生理の出血として血液が出て行ってしまうのですから血液が不足しそうなイメージがあります。
では、私たち女性はどのように貧血に立ち向かえば良いのでしょうか?

今回は、生理と貧血について、貧血を悪化させないために気を付けたいことや貧血と診断された際にどうしたら良いか、ということについてお話したいと思います

貧血とは?

貧血と聞くと、体の中の血の量が足りない状態なのかな?と想像される方も多いかもしれませんが、実際のところはどうなのでしょうか?

貧血についてお話する前に、まずは血液の中の成分に注目してみましょう。

血液の中にはいろいろな成分が含まれています。
その中で血液の赤い色のもとになっているのが赤血球という細胞です。

赤血球は酸素を運んでいます。酸素を運ぶのに欠かせない成分が「ヘモグロビン」です。
赤血球に含まれる「ヘモグロビン」によって、血液の流れに乗ってカラダのすみずみまで酸素が運ばれているのです。

貧血とは、この「ヘモグロビン」という物質が足りない状態のことを言います。

ヘモグロビン」は鉄分タンパク質からできており、材料となる鉄分が足りないと「ヘモグロビン」が上手くつくられないため不足して、貧血となってしまいます。

このように貧血は、多くの場合鉄分が足りないことで起こります。

生理による貧血も、鉄分が足りなくなることが主な原因と考えられます。
他にも腎臓や骨髄の病気、鉄分以外のビタミンなどの栄養素が足りないことが原因で貧血になることがあります。
(鉄分のサプリを飲んでいるけれど貧血が改善しないという方は、鉄分以外が原因となっているのかもしれません。)

貧血に負けないカラダを作るためには?

女性は、毎月の生理による出血で鉄分が不足してヘモグロビンが上手く作られず、貧血となりやすいです。
貧血を悪化させないために私たちにできること、それはズバリ、「食生活の改善」です。

先程お伝えした通り、ヘモグロビン鉄分タンパク質からできています。
そのため、貧血の改善のためには、鉄分だけでなくタンパク質もしっかり摂ることが必要です。

肉や魚など動物性の食品に含まれる鉄分のヘム鉄は、野菜など植物性の食品に含まれる非ヘム鉄より5~6倍吸収率が高いとされています。
(レバーや赤身の肉、アサリや赤身の魚などがおすすめです。)

また、鉄分はビタミンCと一緒に摂ることで吸収が良くなると言われています。
ビタミンCは野菜や果物に多く含まれます。

つまり、肉や魚で鉄分とタンパク質を摂ることはもちろん、野菜もしっかり食べて、バランスの良い食事を心掛けることが大切です。

サプリメントで鉄分を摂っている方も、ヘム鉄のタイプのものを選んだり、一緒にビタミンC(野菜、果物)やタンパク質(肉類、豆腐・チーズなど)を摂ったりすると良いでしょう。

終わりに

いかがでしたか?

どんな女性でも、貧血になる可能性はあります。 
貧血になると、だるさや息切れが続いたり、集中力が低下したり、頭痛やめまいが起こったり、毎日を快適に過ごすことができなくなってしまいます。

貧血の予防のためにも、バランスの良い食事を心掛けましょう。

貧血の症状がひどく続く場合には、もしかするとあなたの生理は人より出血量が多く、「月経過多」という状態なのかもしれません。
他の人と自分の生理の出血量を比べる機会はなかなかないので、ご自身で気付いていない可能性もあります。

また、その他にも貧血には様々な原因が考えられます。
健診などで貧血と指摘されたら、たかが貧血と自己判断で放置せずに必ず病院で診てもらうようにしましょう。

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