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サバイバルゲーム

すんません、こんなん出ました。
最近のニュースにちょっと知恵熱。
内容暗かったらごめんなさい。
でも大したことないかも(どっちやねん!)



突然サバイバルゲームの中に放り込まれて
準備もできてないのにゲームは始まっていて
誰の道楽で始められたのか
道楽にしてもこのスケールの大きさときたら
息が止まるようなリアルさときたら
時々足がすくみついていけなくなります
目眩や吐き気で眠れなくなっても
こちらの都合や思惑とは関係なく
駒は進められ
ステージは移り変わります


そもそも


なんの手土産も武器も持たず
手ぶらならまだしも全裸で招かれたから
何かを手に入れることも奪うことも
誰かを救うこともできるわけがない

なんの野心も策略も持たず
取り入るためのネタもなく
無防備のまま招かれたから
闇の帝王にもヒーローにも
平和をもたらす麒麟にもなれるわけがない


いつから始まりいつ終わるのか
雲を掴むような情報と
千変万化するルールのもと
ゲームは続いています

こんな世界で
理想の自分を夢中で追い求めたり
安息の地への手掛かりを
かなり必死に探ったり
今の自分を失うことに凍り付くほど怯えたり
…という遊びに夢中になることで
ゲームから目を逸らし
とりとめもなく
エネルギーを浪費することに
没頭したこともあったけど
ほどなく襟首を掴まれ
ゲームの渦中へ引き戻されます

あまり気乗りしないまま
雰囲気だけを取り繕い
プレイに興じる振りをして
しどろもどろに技術や教養を詰め込んできたけど
使う機会もなく萎んでしまい
何かを背負っていたように錯覚していた背中は
そのまま猫背になりました



呼気と吸気
摂食と代謝
生きるための労働と労働のための休息
忙しなく続く
幾重にも重なるループに囚われながら興じる
不毛なサバイバルゲームの果てに
何を勝ち取り
何を奪い
何を守れると言えるの
最後の幕が下りるときは
手ぶらならまだしも
全裸ならまだしも
身体ごと脱ぎ捨てるような状態で…


こんな不愉快な知らせの中
福音を見出せるとしたら


ゲームに招かれた直後
わたしたちは確かに
笑っていた
一糸纏わぬ姿で
つぶらな瞳を輝かせていた
手土産も武器も野心も策略も
そんなものの意味さえも知らないままに
ただわたしたちは手ぶらで笑っていた
何一つ持っていないのに満たされていた
あの時ほど幸福なことがあったでしょうか


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