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タイBLドラマにハマった日本人男子の手記⑩ ~ついに最終話の巻~

初めましての方も、引き続き読んでくださっている方も、ありがとうございます。

ついにタイBLドラマ「2gether The Series」最終話を見て、こんな夜更けに目を腫らしてしまった雑食ライター・アリタケです。


最終話も、これまでの何かしらの伏線が回収されるに違いない。……そう勘繰っていた自分が恥ずかしいほど、最終話はどストレートにガツンと迫ってくるものがありましたね。
全13話の中で、もっともド直球なラブストーリーでした。(いや、ほぼ「涙で前が見えないよ」状態だったから、ちゃんとストーリー追えてない可能性もないとは言い切れない)

※ここからはドラマの内容にがんがん触れていくので、ご注意ください。



最終話に触れる前に、12話をちょこっとだけ。

サラワットパムの関係を疑って、苦しくなってしまったタインは、夜な夜な1人でScrubbを聴きます。大好きなScrubbを聴いても、一向に回復しない気持ち。

そう、3話でタイン自身が語っていたこの言葉を、否定することになってしまうんです。
悲しい時に彼らの歌を聴いたら、もっと悲しくなってしまった。そうなってしまうくらい、強い嫉妬の感情はタインにとってきっと初めての経験で、悪い方へ悪い方へ考えてしまうんですね。

だから、なんてことないInstagramの写真に、無理やり共通項を見出そうとしてしまうんです。その後、その共通項のすべてがサラワットによって否定されるわけですが、その直前のこのシーン。

はい、とても可愛い。……のは間違いないんですが、長い時を経て、ここでようやくタインからサラワットに触れるんですよね。不安で不安でたまらないタインは、自分のためにリハーサルをすっぽかして帰ってきてくれた恋人を、きゅっと抱き寄せるんです。このままの2人でいてほしかった……。

12話のラスト、サラワットパムに作った曲を見てしまい、さらにパムに抱きつかれるサラワットを前にして、タインの心が壊れてしまいます。


そして、最終話冒頭。本当にただただしんどい。サラワットがしんどい。ここで僕の心は一度潰えた……。

Brightくん自身が語っていたことですが、サラワットは何があってもタインを責めないんですよね。退院後の駐車場のシーンでも、ただ事実を話すだけで、「なんでお前はわかってくれないんだ!」なんて絶対に言わない。

コンテストのためにギターを借りに来るところでも、一度突き放したように見せて、仲直りしたいだけ。この「待ってる」って強引なひと言がすごくサラワットらしくて、ようやくサラワットが彼自身を取り戻したようにも見えて、ちょっとホッとしました。

そして、パムに託されたUSBがきっかけで、タインサラワットの元に戻るわけですが、僕ずっとこの物語には悪者は1人も出てこないと思ってたんです。それがこのドラマのいいところだと。しかし、いましたね。

パムちゃんっっっっっ!!!!!

あなた、可愛い顔して、なかなかズルいよ!! 12話の時点では、ただサラワットが好きで追いかけて来ちゃった子に見えてたんです。
しかし、13話で明かされた事実がありました。パムは、サラワットに会いに来る前から、Instagramを通じてタインが彼氏であることを知っていた、という事実。(薄々そうなのかな、どうなのかな、とは思ってましたが)

タインパムの初対面シーン、この時点でタインパムのInstagramを覗いて、要注意人物として特定していたわけですが、パムも同じだったわけです。つまり、かなりバッチバチなシーンだったということ。

そして、パムのこのひと言です。「サラワットっていうの。知ってるかしら?」。彼氏だってわかっててこのひと言は、完璧に急所を狙ったジャブですよね。案の定、タインは「むむむっ」って顔しちゃうので、この勝負はパムちゃんの勝利。

でも、最終的に負けを認めて、かなり重要なメッセージの詰まったUSBをタインに託す辺り、パムちゃんもなんだかんだいい人。

だって、サラワットの気持ちをわかっていないタインを、「一生わからないままでいればいいのよ!」と放置しなかったんですから。
うん、やっぱりこのドラマに悪い人はいない。
もちろん、彼女の視点に立てば、両想いだと思っていた人が、突然別の人に惹かれてしまって、諦めきれない気持ちは痛いほどわかる。結果サラワットは、その時のタインと恋人になって、それを知ったパムはきっと高校生の頃のいろいろを思い出してしまったんだろうな。


もう少しだけ。⑨で書いた「頭ポンポン」の話。

絶対最終話でもあるよな、あってほしいなぁ。と思っていたのですが、

頭ポンポンありましたねっっっっっ!!!!!

最終話1つ目の頭ポンポンは、タインの夢の中。

夢の中だから実質ノーカンみたいなところはありますが、夢の中だからこそ重要。
タインの夢の中に出てくるサラワットということは、タインにとっての理想のサラワットなわけです。やはりタインにとって、サラワットの頭ポンポンは安心につながる愛情表現なんですね。

そして、ラスト、頭ポンポン3連発!!
ラストシーンで何度も出してくるくらい、2人にとって大切なスキンシップであり、物語においても重要なモチーフだったといえるのではないでしょうか。
1年も経てば、頭ポンポン時のタインの表情も慣れたもんです。最初の頃のキョトン顔が懐かしい。

感動のライブシーンも触れたいところですが、そこは歌詞の意味をきちんと理解してから、またいつか。


あと、最後にもう1つだけ。アリタケさんが泣けたシーンを。

あまり触れてきませんでしたが、プアック大好きだったんです。3バカの中でも本当のおバカさんで、フォングオームのような助言をすることもなく、賑やかしに徹してるところが好きだったんですよね。

タインサラワットの仲も一番茶化していたプアックが、最後に「もう一度チャンスをあげるべきだよ」って言うんです。冷静なフォングオームと違い、感情のままに突っ走っているプアックだから、傷ついているタインに対してもこう言えたんでしょう。

3バカがコンテスト会場に向かった後、タインが困惑の表情を浮かべるのは、きっとプアックの言葉があったから。「行かないって決めてたはずなのにな……」ってことだと信じたい。


はぁ、やっぱり最終話においても、あらゆる要素に意味のある「2gether」。2020年出会えてよかったモノランキング堂々の1位に君臨することは間違いなさそうです。
こんなにも登場人物の感情を汲み取り、その感情に一喜一憂し、一緒になって泣いて笑えたドラマは、久しぶりな気がします。
素晴らしい作品を作ってくれたキャスト、スタッフの皆さん、日本語字幕をつけてくれた有志の皆さんに、感謝しかありません。新しい扉を開けさせてくれて、ありがとう!!!!!

最終話を見る心の準備をしまくったおかげか、はたまたタイからの供給の多さのおかげか、思ったよりロスってはいませんが、「またすぐサラワットタインに会いたいなぁ」と思う日々が続きそうです。

ここまで読んでくださって、ありがとうございます。次は、別のドラマのことでも書こうかな。

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