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「アイドルはそのメンバーである意味がないといけない」について

羽田空港発 青森空港行きのボーイング737の客室はえらく混み合っていて、先日の地震の影響で北へ渡れなくなった人達を乗せていた。
ここ2年ほどコロナの影響でガラガラの飛行機にしか乗っていなかったので突然何事かと思ったけど はやぶさ が青森まで走れなくなったのね。

出発から厚い雲に覆われた空から地上は全く見えなかったので、1時間15分後に雲の中を旋回して降下したそこは一面の雪山でぎょっとした。
家の近所の桜並木は満開だったのに、青森は桜どころかまだまだ冬だった。薄着で来ちゃったよ。

ここ半年で3回目の青森県への上陸である。どんなペースだよ(散髪にもそんな行かないぞ)。まぁ今回は仕事を途中でぶった切ってでもここに来なきゃならない事由があった。
3月19日の東京でのライブ、30日31日の弘前でのライブチケットのファンクラブ抽選は全て外れ、この世の終わりだ 永遠の眠りにつこう……        と思ったが奇跡的に一般抽選で最終日のチケットの当選メールが届いたので今もこうして息をしている。

青森県を活動拠点とするグループRINGOMUSUMEが、今の4人での活動を3月31日で終えることを発表したのは2月9日のことで、あまりに突然のことに色々と考えや感情が処理出来ないままにこの日が来てしまった。
30日のライブはYouTube配信で(半日有給を取って)リアルタイムで観ていた。最初から最後まで感情が溢れて終わった後も平熱ではいられなかった。翌日は4時半起きしなきゃならないのに。

3月31日(木)午前9時過ぎに降り立った青森空港は除雪された雪があちこちに積まれており、「どこかで上着でも買わなきゃまずいかな」という当初の考えがあったが、思いのほか寒くなく(寒いは寒い)、遠方に出かける時の服装はやっぱり難しいね。と弘前駅に向かうバスの中で余計なことに思いを馳せた。山を降りていくと、視界に入る雪の量もみるみる減り、季節の変わり目を感じさせた。
窓から見えた 林檎畑の実も葉も付けぬ今の時期の 林檎の木はもの寂しい。

弘前駅に着いたものの、弘前市民会館でのライブまではまだまだ時間がある。とりあえず予約した駅前のホテルに荷物だけ預けて、それまでの間は温泉にでも入ってこようと計画していた。
が、その前にヒロロのRINGOMUSUME展に行かなくては。

農道のポルシェことサンバートラック。ポミ姉は何処へ…

RINGOMUSUMEのメンバーの過去の発言の中で「ヒロロ」というワードは昔から頻繁に出ていて、ずっと東京の109のような若者向けファッションビルをイメージしていたが、数年前に初めて訪れたヒロロはとてもゆとりのあるスペースが広がり、まぁそりゃそうだよなと思った覚えがある。地下に食料品スーパーがあるし。(ここにRINGOMUSUME缶バッジガチャが一時期あったな)

ヒロロTSUTAYA店内に展示されていたRINGOMUSUMEの展示物は、YouTube番組の「産地直送 日本最高‼︎」「ライトオンタイム」の2番組で使われていたグッズや、衣装、ポスターパネル等が所狭しと並んでおり、番組を観ていた者ならとても興味深く楽しめる内容でした。もうRINGOMUSUME関係者皆さんの愛が溢れてましたよ。

10時過ぎの早い時間だったけど、すでに多くのfarmerさんがおり、今日が特別な日だと改めて認識させる。
RINGOMUSUMEのイベントやライブに多く参加できたわけではないけど、他のアイドルグループのライブと明らかに違うのは、そこにいる女性客や子供の多さだと毎回感じていた。 こんなに老若男女から支持されている女性アイドルなんてなかなか居ないよ。

この衣装で迷子になったのかー
全部保管しててくれてサンキューRight-on先生
このTシャツってどういう経緯で出来たのだっけ?
これ作った人凄いよ。作るのに何時間かかったのよ
えらくクオリティの高いドンジャラ
パネル写真も色々あったさ

ヒロロを出てからは、大鰐温泉まで行って温泉もやし食べたり、温泉でしっぽりしたりして、そして…


昼過ぎには厚い雲も何処かに消えて、青い空と雪化粧をした岩木山が姿を現した。
持っていたチケットの入場整理番号が末に近かったので、駅前のホテルから遅めに徒歩で会場まで出発したが、気持ちが逸るのかどうも早歩きになる。
会場に着いた頃にはまだ多くの人でごった返しており時間通り開始できるのか心配していたけど、現場運営の優秀なオペレーションで(全員のチケットの確認、Googleフォームの確認、cocoaの確認、検温 消毒までやって)スムーズに時間通りに行われたのは凄いと思います。
色とりどりなフラワースタンドで溢れたホールに足を踏み入れる。


定刻通りに開始されたRINGOMUSUMEのラストライブのスタートは昨日と同じアカペラでの「りんごの木」から始まった。スポットライトの下に現れた4人は神々しく、初っ端から 嗚呼、もう僕の雨が止まらないよ。
ほぼ2年半ぶりに生で観る4人のライブで、その4人の最後のライブ。なんでこんな歌えて踊れて楽曲も素晴らしくてキャラクターも最高なグループが終わらなきゃならないのだろう。あと何十分と時間が過ぎたら全てが終わってしまう。
目の前のライブという現実を楽しんでいるはずなのに、頭の中は未だに整理のつかない想いがグルグルと廻り続けていたのだ。ただただ半ばぼんやりとステージを観つめる。

あっという間にラストに近づいていく。
MCで聞いた ときさんと彩香さん2人の「すでに新しい道へ気持ちは完全に切り替わっている」感を肌で感じ、こちらのどうにもならぬ感情は今後の4人の活動を応援することでしか消化出来ないなと思うのであった。

Wアンコール最後に歌われた『FOURs』。なんかこの日のために作られたような曲でさ。 誰一人欠けてはいけないから全員での卒業なんだよね。

やっぱ最高で最強の4人だったよ。

明日信じて エデン目指して 少女は駆け抜ける

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