大手予備校講師の考察|高校必修「情報Ⅰ」の存在意義について


こんにちは。東進ハイスクール・東進衛星予備校で情報科講師を担当し、情報Ⅰ・情報Ⅱ専門塾「情報ラボ」も主宰しております、藤原進之介です。
日本で初めての情報Ⅰ網羅系の参考書である『藤原進之介の ゼロから始める情報I』(KADOKAWA出版)の著者でもあります。

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今回は、2022年度の学習指導要領の改訂を受けて、高校における「情報」教科の変化とその意義について検証します。本記事では以下の3つのポイントに焦点を当てます。

  1. 情報科は、情報活用能力を駆使し、情報社会の問題の発見・解決を目指す教科です。

  2. 情報活用能力に基づく問題発見・解決は、IT産業従事者だけでなく、誰にも必要な資質・能力です。

  3. 問題発見・解決能力は、教えるだけでは身につかず、子供たちが主体的な学習活動を通じて獲得するものです。

「情報」という教科は、プログラミング教育やパソコン教室のイメージが先行しがちです。しかし実際は、情報社会における問題発見・解決能力を養うための教科であると言えます。

生成AIアプリの出現やIoT技術の発展により、これからの社会は未知の問題が頻発し、人間の社会や生活も大きく変化していきます。そのような状況下では、他者から正解を教わるのではなく、自ら問題を発見・解決する能力が求められます。そして、それが「情報」教科の目標になります。

情報という科目は、ただプログラミングを習うのではなく、ただ知識を増やすだけでもなく、問題解決能力を培うことを強調します。

情報活用能力は、あらゆる職業や生活の場面で求められます。「情報」教科が目指すのは、このような能力を持った若者たちを育てることです。

「情報I」という必履修科目では、情報デザイン、プログラミング、データ活用など様々な内容を学びます。ただ理解するだけでなく、生徒たちが自ら問題発見・解決に取り組むことが重要です。

問題発見・解決能力を身につけるためには、生徒たちは知識や理論を活用しながら、疑問を持ち、試行錯誤し、改善を繰り返すことが必要です。また、自分だけでなく、周囲の先生や友達と協力しながら取り組むことも大切です。

情報Ⅰという教科は甘く考えられがちです。しかし、本来、情報科学とは日進月歩の領域であり、学習には時間がかかります。単位数や他教科との連携、総合的な探究の時間といった実現に向けての問題が存在します。
学校の授業だけで大学入試共通テストの対策は大丈夫ですか?と生徒からよく質問されます。学校の先生は大変だと思います。

この内容はまだ続きがありますので、随時、追記してまいります。

私は東進ハイスクールの情報科講師として、情報Ⅰの授業動画を全単元にわたって2022年1月に収録を完遂しました。現在は、複数の出版社で情報Ⅰに関する問題集や参考書を執筆しています。
noteでは、独自の共通テスト対策の問題プリントを作成してマガジンとして発行しております。日本で一番の網羅性を誇る最強の情報Ⅰ問題集の完成を目指し、多くの方からの支援を受けて取り組んでいます。
もし私の活動に共感いただける方がいらっしゃいましたら、ぜひご支援を検討ください。

今後も、「情報教育」を活用した現代の価値創造を目指して、教育の充実に努めてまいります。


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