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社会主義化と自動運転とノマド化社会とAI:その7

積極的ノマド化と非所有社会

①車の自動運転により運転操作から解放されると、車内は移動中も居住空間として機能し、家賃との比較の上で積極的に車内生活を選択する者がイベント弱者を中心に増え始める(“積極的ノマド化”)。現在でも都市部周辺の道の駅などの大型無料駐車場で、車内で寝泊まりして過ごすホームレスが増えている。この場合はやむを得ず車内生活をしているわけだが、これは社会生活において家賃の支払い負担が大きいことの表れでもあり、この負担は“積極的ノマド化”の要因となる。

②入浴は銭湯などの利用となるため、月定額のサービスなどが登場して利用料が下がり、利便性が上がる。食事はわざわざデリバリーしてもらうためのコストを払う必要がなくなる(常に移動しているから)ためドライブスルー方式が主流化する。トイレ利用は集客戦略上重要な位置付けとなり、コンビニやスーパーなどのトイレが充実化する。

③広くなったといっても車内スペースは家屋よりも限りがあるので、物を所有することが非合理化し、あらゆるものがサブスクリプション化する。この流れに資産課税の強化が重なると、物を所有することの非合理化が積極的ノマドだけでなくイベント強者を含む社会全体に徐々に広がり、“非所有社会”が到来する。

④必要な物やサービスのサブスクリプションでの提供依頼は、実店舗まで出向いて店員と対面で行うことが少なくなり、ほとんどがネットを通じて行われるようになる。自動運転化が電気自動車化と同時進行で進んだ場合、電気自動車は構造がシンプルで異業種からの参入が容易と言われていることから、ネットサービスに長じているIT企業が次の自動車業界を制することになる。IT企業が自動車業界の覇権を握ると、車内で利用される映像メディアはネットメディアが提供するコンテンツが中心となるため、テレビ番組は視聴されなくなり、テレビ局の多くが倒産または吸収合併され消滅する。

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