見出し画像

ダンサーたちの交換日記 「こうふく日記」2021年1月26日(火)

「こうふく日記」とは

2020年4月に上演を予定していたダンスパフォーマンス作品の出演者4人による、いつか4人で踊る日までの交換日記。週ごとの担当者が1日分の日記を書いてゆきます。

・・・・・・・・

石原夏実(すこやかクラブ)

朝。要らない紙類の処理、メール返信、出納簿、ホームページ修正、ワークショップ用の手紙考える。仕事は午前中、2時間でまとめてギュッとやる。

あとは引き続き、長女の手袋を編み進める。
人生で初めて、別糸で模様をつける。思いの外うまくいってる。

夫が娘のために入会してくれたディズニーチャンネルが、PS4では見られないことが分かり、Amazonでファイヤースティックを注文。わが家ではこれまで、NetflixもアマゾンプライムもPS4で見ていたので、思いがけず革命が起こる。
ついでに、普段なら全くやらないネイル用に天然素材のマニキュアと甘皮処理用のオイルペンも購入。

この生活で、長女と一緒に、夫までもがディズニープリンセスとセーラームーン漬け。

変わらず、味覚は無し。
昼にノンアルを飲んでみたら、驚くほど、ただの炭酸水だった。
ずっと試してみたかったキムチは、ちゃんと辛かった。キムチから、コクと旨みを抜いた味がした。
あとは、塩。韓国のりの塩味だけが、突然、雷のように舌の上に躍りでるので、うおっ、となる。

夫が熱を出したとき、念のため接触を避けて、寝食も別の部屋にした。ちょっとした風邪だと思っていたのに不調は続き、結局、かかりつけの病院で受けたPCR検査は陽性に。完全ワンオペかつ外出も出来ない私は頭がクラクラして授乳中なのにビールでも飲んでやろうかとヤケを起こしていた。

その後、私の陽性が発覚。不幸中の幸い、それが夫の自宅療養解除と入れ替わりで、今度は私が1人部屋に籠ることになった。

夫には申し訳ないが、ワンオペから一転、日がな一日ひとりで過ごせるとなると、心が躍る。何年ぶりだろう、やることすべてをわたしの都合だけでスケジュールできる生活。片付けたそばからあれこれ物を引っ張り出されることもなく、整った部屋が保てる生活。

とはいえ、病人。ごく軽症ながら、それでも、たまに咳をすると肺がゼエゼエするような感じもするし、不穏な頭痛もある。味覚と嗅覚はゴッソリやられてしまった。これをただの風邪だと言う人もいるけど、やっぱり、それは、違うと思う。

こんな生活も間もなく終わる。





この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?