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vol.2 SUKIYAKI Notation

概要
以下はすき焼きの流れを譜面としてビジュアライズしたもので、SUKIYAKI Notationと呼んでいる。この譜面にはどの食材・調味料をどのタイミングで鍋へ投入しどのゲストに給仕するかを図示しており、また各フェーズごとの鍋の中の配置も示している。つまりこの譜面からすき焼き全体の流れとその特徴が分かるようになっている。

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譜面の構成

譜面は以下のように5つの構成から成る。読み方としては上から下へ時間軸が流れていて横の罫線はタイミングを表しているが正確な時間配分ではない。詳細に時間を管理する場合は別の図法を用いて表現する。

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食材レイヤー

まずは食材レイヤーから詳しく見てみよう。
食材レイヤーには横軸に食材が並んでおり、縦軸に食材の鍋に出現するタイミングに記譜される。符号には「投入」「返し」「配膳」の3種類がある。以下の場合は、leek(白ネギ)が連続して4つ投入され、その直後に2回返されている。投入は個数分の符号を記すが返しの符号は各個数分ではなく1つとしてまとめて記譜する。配膳の符号とあわせて取り皿へラインを引くことでどのゲストへ配膳するかを表す。また各食材の符号の下の色は、鍋内の配置図の色と連動する。
割り下、差し水についても同様の規則で記譜する。

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火力レイヤー

次は火力を見てみよう。
火力は実際にはこまかな調整があるが譜面上は0〜3の4段階で記している。0は消、1は弱火、2は中火、3は強火としている。

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取り皿レイヤー

次は取り皿レイヤーだ。
上記の図を見て欲しい。食材レイヤーの食材の配膳符号からラインが取り皿レイヤーに伸びているのが分かると思う。これによってどの食材をどのゲストへ配膳するかが分かるのと、ゲストのその時点での取り皿の状態も分かる。


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フェーズ構成
一番左端にあるのがフェーズ構成を示すエリアになる。フェーズは配膳の区切りごとに1フェーズとしている。懐石料理でいうところの「向付」や「八寸」といった区切りと同じイメージだ。このフェーズ構成をみることで食事客側からのすき焼きの流れが分かる。このフェーズに記載している時間は目安時間を表している。


食材の配置図

右端にあるのが各シーンごとの鍋の配置図である。フェーズとは連動しておらず、フェーズ内で食材が揃った状態をスナップショットしたものである。これを「景色」と呼んでいて、枯山水の作庭技法のように食材の位置関係によって鍋内に風景を作り出すものである。この景色は時間経過と共に変化していくのも楽しむことができる。

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各食材は以下のように抽象化したアイコンで表記する。食材が増える場合は都度追加するが形状が似通わないように配慮する。食材内に表記している数字は、(現在の個数/ひとりのゲストの配分/全体の個数)という意味になる。

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以上が基本的なSUKIYAKI Notationの説明となる。
具体的な店舗のすき焼きから生成したSUKIYAKI Notationは以下になる。

Notation:01 老舗関東風すき焼き
Notation:02 関西料亭の流れを組むすき焼き

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