行政書士試験の思い出
頭があまり良くないポンコツサラリーマンの僕でも一応国家資格を持っている。大学生のころ、暇を持て余し、結構頑張って勉強して取得した資格が「行政書士」であった。
なぜ、今になってこれを書こうと思ったのか、行政書士試験は毎年11月の第二週日曜日と決まっており、今年もその時期が近づいてきたからだ。
やはり、高校、大学受験と同様に一生懸命やったときの記憶はいつまでも残っていて、毎年思い出してしまう。
先ずは、行政書士とはなんなのか。知らない人も多いと思うので、少し説明すると、依頼を受けて官公庁に提出する書類作成の代理、権利関係・事実関係を証明する書類の作成の代理を行うことを独占的に認められた国家資格のことである。
例えば、営業関係の許可に必要な書類作成であったり、契約書、相続や遺言関連の業務にを行なっている。
弁護士と同じように徽章バッチがある。ちなみに弁護士はひまわりと天秤がモチーフになっており、行政書士はコスモスの花弁がモチーフになっていて、「行」の篆書体(てんしょたい)が真ん中にある。上の画像一番右(ちなみに、右から順に、行政書士、社会保険労務士、中小企業診断士)。
気になるのが合格率
直近3年度分(令和元年〜令和3年)を見ると、10%代だった。僕が受験していた頃は一桁代であったが、試験が簡単になったのか、世間のレベルが上がったのか。
他の法律系国家資格と比べると簡単らしい。
受験資格は年齢、国籍、学歴関係なく誰でも受験できる。
試験内容は
1.法令(46題)択一/記述
憲法、行政法(行政法の一般的な法理論、行政手続法、行政不服審査法、行政事件訴訟法、国家賠償法及び地方自治法を中心とする。)、民法、商法及び基礎法学の中からそれぞれ出題し、法令については、試験を実施する日の属する年度の4月1日現在施行されている法令
2.一般知識(14題)択一
政治・経済・社会、情報通信・個人情報保護、文章理解
合格基準
300点中180点(6割正解すれば合格)
ただし、法令122点以上、一般知識24点以上取らなければ足切りで不合格となる。
なんだ、6割取れば合格か。簡単そう(実際簡単かもしれない)。が、合格率が1割。100人いて10人しか合格しないとなると、やはりそれなりに難しいかもしれない。僕は難しく感じた。
将来の夢とか、なりたい職業がぼんやりとしていて、なんとなく入ってしまった法学部。憲法、民法、刑法…大学の授業はそんなに細かいところまで扱うことはないので、もっと詳しく、実践的なこと学びたい。そう思って、試験に向けて勉強し始めたのがきっかけであった。
もちろん、勉強はそんなに得意ではないと思っているので、大学が主催している、資格取得に向けた講座を受講しながら勉強を進めるのであった。
司法試験や司法書士に比べたら随分合格率は高いので、それなりに勉強したら十分合格できるであろう。そう思っていたが、間違いであった。
高校までの勉強内容と違う。
それもそのはずである。そもそも、法律の勉強の仕方を全く知らないので苦戦した。あと、大学の授業も並行して行い、当然、期末試験も受験しなければならないので勉強量も多くなってくる。
当時、アルバイトもしていたが、家から電車で30分の飲食店。学校は家から約2時間…当時の1日の勉強時間は平日6時間、休日10時間。とでもではないが、勉強時間を考えるとアルバイトを続けていくのは難しかった。
ちなみに、勉強開始が3月で受験が11月なので8ヶ月しか勉強できる期間はなく、アルバイトは一旦休ませてもらった。一旦休んで、復帰もOKくれた職場には感謝しなくては。
憲法、民法、行政法は満遍なく対策したが、会社法、商法はほとんど勉強しなかった。学生の頃、会社運営がどうなっているか、商行為っってどのなものかあまり想像できなくて、勉強する時間も足りないので、4問くらい捨てた。
社会人になって、特に商事法務業務(取締役会、株主総会の事務局)を担当するようになって、ようやく頭に入ってきた。
その代わり、他の問題でカバーできるように徹底的に勉強した記憶がある。
勉強する日々で注意したのは、毎日同じ時間に起きて、空いた時間は可能な限り勉強する。1番の集中力を試験の時間帯(13時〜16時)に持っていけるように意識する。
記述式対策に備えて、択一問題を解く(具体的には、選択問題の解説がかけるくらい。そうすると、選択問題と記述問題両方の対策ができて一石二鳥)。
当時は何やっても体がついていくので、睡眠時間なんて気にしていなかった。
社会人の方々は、睡眠時間も計算して取り組んだ方が良いかもしれない。
あとは食事の取り方。昼にたくさん食べてしまうと、眠気が襲ってくるので、朝しっかり食べて、昼は軽めにするなど工夫もした。
これだけやれば準備万端。結構自信を持って本番の試験に挑むことができたと思う。試験当日の天気が荒れていて、公共交通機関も遅延していたので、開始が遅れることになったが、動じず受験することができた。
想定外のことは起こりうること、また、自分に自信が持てるくらい対策をすれば、想定外にも動じず対応できることを学んだ。
今は学んだことを活かせるように会社の法務部門で働いている。資格を取ったと言えど、まだまだ未熟者で勉強中の身。これからも精進してきたいと思う。
それではまた👋
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