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【ブラック企業】仕事で仲間のキヅナを感じた話

僕は、一時期、配送業のアルバイトをしていました。

どんな仕事なのかというと、台車で荷物を配達や集荷をする業務です。
街中を台車で荷物を運んでる、緑や青の服を着た人見かけませんか?

そうです、あれをやっていました!

勤務先は、銀座のビジネスセンターです。
ビルの1階で店舗を構えてました。

オープニングメンバーとして募集なので、緊張感と責任感は割増です。
この仕事を応募する前は、台車なんだから楽でしょ?と思い応募したのですが・・・波乱の連続でした。



仕事は、スーパーハード!!!

ハード

研修や地図で街を探索しながら1週間!
いざ、本番です。

担当エリアを決め朝、8時過ぎにトラックでビジネスセンターに荷物が届けられると、みんなで担当エリアごとに仕分けをします。

仕分けが終わり自分のエリアを見てみると・・・💢

なんですか?・・・これは!!!

封書や小包などが、50件前後!・・・これはしょうがない。

一番驚いたのが、レンガ100個口!!!
24本入りのペットボトルが、10個口、ホテルへ運ぶ紙フキンが5個口・・・これすべてその日の午前指定です。

仕事初日から、愕然としました。
他にも午前に運ばなきゃいけない小物が沢山!
物理的に無理と思い、センター長(ドライバー)に電話!

電話に出ない!!!時間が過ぎていく!他の仲間も荷物が沢山!
それに、研修では、「1件につき20キロまでですよ!誰でも持てる重さなので大丈夫ですよ!」と嘘を!!!

とりあえず、大口のお客様に時間指定は、難しいことを電話したが、出ない!!!

まずは、あきらめムードでレンガを枠付きの台車の中へ!!!
100個口を台車の中に・・・重くてびくともしません、数を減らして50個口!!!重すぎ!!!

運べないので、お水10個口を別の台車に!!!頑張ってどうにか動かすことはできたが、ビジネスセンターから道路へ下る時に、こらえきれずひかれた。
お客様は、ホテルなので入館で時間がかかり調理室まで持っていくのに1時間以上を費やした!!!
もちろん、管轄の支店から「ホテルと現場の荷物運んでないけどどうして?」なんて馬鹿な質問も。

「データにも書かれてるだろ!300キロ以上あんのに台車でどうやって運ぶのか?ドライバーにも電話したけど出ないし!考えないんですか?1件20キロまでっていいましたよね?」と初日に言い放った!

電話越しのあいてに逆ギレされた!!!
喋り方が気に食わなかったのだろう。
僕は、「初日からこんなざまで、素晴らしい会社ですね」と攻撃的に言った。

仕事初日でここまでの整備の無さに、このままだと体を壊すのは時間の問題だと思い「今日でやめてやる!」と決めた!

そして、レンガ以外は、すべて配達が終わった。
一通り終わったので15時ぐらいにお昼を食べることにした。
この機会を逃したら昼はないだろうと思ったからです。

食べてる最中に、センター長(ドライバー)が帰ってきた。

いきなり、僕にこう言い放ったんです。
「センター長「仕事終わった?」
僕    「はい、終わりました」
センター長「仕事終わってないじゃん?よく御飯食べられるね?」
僕     「なにか残ってます?」
センター長 「レンガがあるじゃん!何で行かないの?」
僕     「行かないんじゃなく、行けないんです💢あの台車の中に100   個レンガ入ってますので、押してみてください!!!💢」
センター長 (押してる)「・・・・やっぱり無理だね、でも何で、俺のところに電話くれないの?」
僕     「朝から5回電話してますけど、何で出ないんですか?携帯の意味ないですね!支店からも連絡がありましたが、行かなくていいとのことでした、なので僕は運びません!!!」
センター長  「わかった、じゃ一緒にトラックで運んでくれる?」
僕      「行きません、ご飯を食べてるので!!!何で、社員と同じことをやらないといけないんですか?水10個口運ぶ最中に足負傷しました。こんな荷物運ばせて怪我して、「よく御飯食べれるね?」なんて言えますね?あなたに言われる筋合いありません!」
センター長  「悪かった」                     」

こんなやり取りがあったんです。
あの時は、すごい腹ただしかったのを覚えてます。
初日に、大量の荷物、センター長との会話!

この会社「黒」とはっきりわかりました。

銀座は、店舗やデパートが多いので1件に費やす時間がどうしても長いし荷物が中々減らなかったのを覚えてます。

こんな環境なので、雨や雪や嵐や地震だろうが普通に仕事してましたからね。
東日本大震災の時も銀座の三越近くにいましたが、普通に集荷してました。新人が入ってきてもすぐやめるのが、当たり前みたいになってきてますからね。

でも、この仕事を早々にやめようと思った僕が、長く続けられる理由が、一生忘れられない、「5人の仲間」がいたからです。

5人の仲間 

仲間

僕には、5人の仲間がいたから続けられました。
彼らといた時間は、とても有意義な時間でした。

5人に共通している点は、協力的です。
誰もが、自分本位ではなく常に周りの仲間を見ているところです。

5人を見て感じたこと
・責任感がある
・協調性がある
・仲間意識がある
・協力意欲がすごい
・面白い

責任感がある
仕事に対して、最後までやり抜く気持ちがあります。
携わる仕事に、手を抜かない力強さを感じます。

協調性がある
お互いがお互いを尊重し会える中なので、コミュニケーションを取らなきゃいけないという感覚ではなく、自然と話せる関係値が築きあげられました。

仲間意識がある
仕事の連携が、無理なくできている。
店舗全体として業務を終わらせる意識が強い。
仲間が病気や怪我をするとお見舞いや声掛けなどをして仲間の一員であることを感じる。

協力意欲がすごい 
仲間がどんなに疲れていても、常に周りを見ている。
仲間の1人がゴテゴテになっていても、必ずと言っていいほど助けに来てくれる。

 面白い                
休憩時間の時は、お笑い芸人並みのツッコミやボケを噛まして場の雰囲気を良くしてくれる。

5人中4人は、年上だったんですが、えらぶることもなく、人生の先輩ズラすることもなく、みんな腰が低かったです。

プライベートでも仲がよく、仕事がない日にみんなでご飯を食べに行ったり車購入のため一緒についてきてくれたり、「仲間」意識が半端なかったですね。

キヅナを感じたこと

キヅナ

この仕事について、唯一良かったことがありました。

それは、素晴らしい仲間と出会えたことです。

今まで何十年と社会にいましたが、後にも先にもこの5人を超える仲間はいません。

ある時、個人的な都合により配送業を辞めました。
約1年半後に、在職していた会社を「会社都合」により辞めることになりました。
行き場を失った僕に、仲間から「配送業に戻らないか?」と言われました。
会社のルールとして一度就業した管轄エリアには、戻ることは難しいことは知っていました。

しかし、違う管轄エリアならどうにか入れるかもしれないと仲間から言われました。

早速仲間が、仕事帰りの夜遅くに支店へ出向き僕のために就業のお願いをしてくれました。
何度か通ってくれたのち「許可」をいただくことができました。
東京都港区三田のビジネスセンターに務めることができました。

会社をやめた僕に、ここまで手を差し伸べてくれた仲間たちに、「感謝」しかありません。

一緒に働いてた頃は、助けてもらってばかりでした。

彼らと出会って10年近くがたとうとしています。
今でもたまに連絡を取り合っています。

一緒に素晴らしい配送生活を過ごしてくれた5人の戦友に心からお礼を申し上げます。




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