えいがみた。
自粛明け、変わらずガンガンに映画館に行っております。後藤です。
元々5月の試写会に当たったのにも関わらず、
仕事で行けず…そのまま自粛で公開延期。
https://www.phantom-film.com/waves-movie/
待ちに待ったWAVESを見に行きました。
金曜日、待ちに待った初日の1番最後20:40からの上映に友人と行き、観てすぐは頭を後ろからドンと殴られたみたいな感覚に陥った。
帰りは二人とも言葉もあまりなかったと思う。
あれから2日経った今でもプレイリストを聴くと胸の奥をキュッと掴まれいるようでずっと離してくれない。
波みたいな映画だと言ったら余りにも陳腐で、でもそんな一言で表現出来ない映画だった。
前半はタイラーのキラキラした学生生活が爆音のhiphopと目が回るような色彩の映像で、
最高に興奮して楽しいはずなのに
どこからか、どんどんと落ちていく様な何か焦りを感じてしまい
次第にどうか想像していることが起こらないように祈りながら観ていた。
誰かがだんだんと追い詰められて心も体も、
どこにも行き場をなくし限界を迎える。
そんな瞬間がこんなにも恐ろしいものなんだと初めて知ったかもしれない。
誰かたった一人だけでも彼に寄り添えなかったのだろうか。
一旦どこで間違えてしまったのか。
でもタイラー自身が自分に嘘をつき、現実を見ないで気がつかないフリをし続け
寄り添うことを辞めた結果体にも心にもガタがきた。
アレクシスとの関係も家族との関係もきっと時間の問題だったのだろう。
恋人へも家族へも、互いを思っていたはずなのに、いつの間にかそれは一方通行になりすれ違い、
取り返しのつかない状態にまで陥ってしまう。
そんなすれ違いの積み重ねで起こってしまうこの悲劇は
もしかしたら大きさは違えど人生でありふれたことなのかも知れない。
だからこそ自分だったらどうしていただろうか、
と全てのキャラクターの立場になって考えたが自分もきっとどうすることも出来なかっただろう。
このままどう物語が終わりに向かうのか、この地獄からどう抜け出すのか、
絶望していた所に突然現れたルークはエミリーや一家にとって希望の光みたいだった。
でも彼のエミリーに対する暖かさは、自身の心の奥深くの冷たさとまるで反対だった。
形や大きさは違えどどんなに暖かな人にも抱えているものは必ずあるんだと言う事を忘れてはいけない。
そして人によって壊れてしまった関係も心もまた取り戻すには時間だけでなく、
人の助けがやはり必要なのだなと痛感した。
後半はとにかく穏やかで温かい空気が流れていたが、それぞれが問題に向き合う度に心を締め付けられた。
家族だから許してしまうし許せない、愛してるから受け入れて欲しい、愛しているから憎い、前を向こうとするから辛くなる。
もう二度とこんな辛い思いを誰もしないようにただ、心の小さな波にも目を向け、大きな波に寄り添いゆっくりと前を向いて生きていけたらいいと思った。
そしてもし目の前に苦しみに打ち勝てない人が現れたら私もその人を、ただ抱きしめてあげたい。
エンドロールの二人の愛してるよと言い合う、声がとても辛かった。
どの曲もバチボコにすこなんですが、
中でもずーーっと聴いてる三曲
最高でした。
もう一度見に行こうと思います。
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