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UNESCOの「S」とSDGsの「S」について考えてみる。

UNESCO(ユネスコ)は、第二次世界大戦後にできた国連専門機関の一つ。
United Nations Educational, Scientific and Cultural Organization、日本語で「国連教育科学文化機関」の略だ。
政治や経済だけではなく、人間の心の中で普遍的な平和を築くことが争いの火種を鎮めることに不可欠だとし、そのために文化協調や教育交流を実行・推進する機関として誕生した。

このUNESCO、1945年11月に正式誕生する数ヶ月前まで、名前は「UNECO」(ユネコ)だった。「S」=科学が入っていなかった。
入るきっかけとなったのは、日本への原爆投下だ。
今でいうと、「核」の原理は例えば電子レンジにも使われている。(人体に悪影響など諸説あるが)便利家電の代表と言っても過言ではない電子レンジ。しかし一歩間違えると核爆弾のように恐ろしい殺戮兵器と化す原理だ。

“各国代表はこの年の8月に広島・長崎に核兵器が使われた悲劇を想い起こし、科学が平和のために生かされなければならないことを決意し、新しく生まれようとしている機関で、教育と文化に加えて科学も扱うことを決めました。”
https://www.unesco.or.jp/faq/
(公益社団法人日本ユネスコ協会連盟HPより)

第二次世界大戦の終結、そして国連及びUNESCO誕生から75年。
「平和のために生かそう」とされた科学は技術と相乗しぐんぐん進化を続けており、生物の「命」に対する倫理観への解決策にも手を挙げている。

科学技術と「命」への倫理観に関して、2つの切り口からもう少し考えてみたい。

※科学と技術は近年完全なる区別が難しくなっていることより、本文ではUNESCOの「S」(科学)を「科学技術」と捉え記載させていただく。

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