十二月のうた
竹群れに暈を被りて日輪の凍むる寺庭薄らに 照らす
白墨を擦る音軽し背の丸き恩師は「縁」の一字を記す
四十年前座りし席に腰下ろし時の断片集めて憩ふ
たくましきは北の人なり暁の雪道残る誰かの足跡
ポインセチア一輪活けぬ在宅の勤務に倦みたる師走の居間に
和蠟燭の炎に集ふ門徒等の膨らみ揺るる数多の人影
十八の卒業写真の吾見つめお前は誰と小さく嗤へり
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