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二分の一還暦

30歳になったら
絶対に絶対にやりたいことがあった。

「二分の一還暦祝い」

60歳の還暦を赤いちゃんちゃんこを着てお祝いするように、還暦の半分の30歳も赤い服を着てお祝いしようというもの。
いわゆるハーフアニバーサリーみたいなこと。

私がこの概念に出会ったのは、カオストリップというお洋服屋さんのツイート(現:ポスト)だった。
2021年12月13日、30歳を祝して制作されたという、とてもかわいいくておめでたいお洋服を纏った弾ける笑顔の3人の女性、そんな素敵なお写真が添えられた二分の一還暦をお祝いする投稿だった。

当時の私は27歳。
ちらつく30代を見て見ぬふりしながら、なんとなく不安な気持ち、焦りに気付かないふりをしながら、20代に執着していた。

ちょうどそんな時にカオストリップさんのツイートを見た。
衝撃だった。

"二分の一還暦??…なにこれかわい!めっちゃええやん!!そっか、30歳になるの嫌やったけど、祝ってもたらいいんか!めっちゃかっこいい!絶対やりたい!"と思った。
すぐに親友たちに声をかけた。

「やりたい!やろー!」
即答。最高。いいダチだよ全く。


そして2024年、晴れて自分も30歳になったので、先日遂に二分の一還暦祝い用の写真を撮影してきた。

ほんとにやってよかった。
250枚くらい撮ってもらって、その全部が最高だった。
変な顔してても、お腹が出てても、ポーズがおかしくても、そんなの全然問題じゃなくて、切り取られた瞬間瞬間全部が愛おしかった。

「やってみたい!」ってずっと温めてきたことを叶えられて、すごく満ち足りた気分だった。
それが大好きな人たちと一緒に実現できて、無敵みたいな気持ちだった。

これから先、この日の体験は、写真は、思い出すたびに奮い立ったり、支えられたりする宝物であり、お守りになるんだろうな。
ありがとうね。

60歳になったら、この日と同じ服を着て還暦祝いの写真を撮ろうと約束した。

あと30年、
先は長いからいろんなことがあるだろう。
各個人としても友人同士としても、いいこともよくないこともいっぱいあると思う。

でも60歳になったときに、
「この時のこれどっかいってもたわ!」
「このズボンもう全然入らんわ!」
「こんなポーズ膝が辛いからもうようせんわ!」
とか言い合って3人揃ってゲラゲラ笑いながら写真撮れたらもうそれで大成功だよね。
人生万々歳だよ。

歳を重ねることを肯定的に捉えられるようになって、わくわくしながら30代に突入できてよかった。
27歳の私に「30歳も全然楽しいよ!そんなに行く道を悲観しないで!あんたのためにもいい30代にするわね!」って今の私で言ってあげたい。
案外いいもんだよ。

これからも「あれやってみたい!」って思ったら、小さいことでも大きいことでもガンガン実現させていきたい。

次は何しようかな〜!

photo:Ken Seigo
location:ホテル富貴
Special thanks!

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