はんこオンライン講座_アートボード_1

オンラインではんこレッスンをやるのはどうだろう。

ふと、思い立ちました。

オンラインで会議、オンラインでセミナー。それができるなら、
オンラインではんこのレッスンだって、できるのでは?
と。

先日、世の自粛ムードに心まで萎縮する雰囲気に飲まれかけながら、自分にもできることはないかと、消しゴムはんこの図案を公開しました。

たとえば学校が休校になって日中の時間を持て余しているお子さんや、いつもは外でアクティブに過ごしているのに急に持て余してしまった人たちのために公開した、簡単な図案とマニュアルです。

ただ、これはあくまでふだんワークショップ参加者に配る内容であって、講師なしで進めるにはあまり親切な内容だとはあまり思っておらず。もっときちんとしたチュートリアルを作っておけばよかった…でも動画作成の技術もないし…などとなんだかモヤモヤしていたのですが。

ふと思った。

ん?オンラインで教えればいいんじゃない?

と。


今、Zoomというサービスをつかってのオンライン会議などが一気に広まっていて、私も最近試す機会があったのですが。
それぞれがビデオ通話ができる環境にあれば、オンラインのワークショップも可能なのでは!?と思いついたら、具体的な妄想が止まりません。


「無心になれる時間」と「雑談する時間」って尊い

私は過去に、東京を中心に、地方各地も(ついでにチェコも)含め、はんこワークショップの活動をしてきました。気がつけばもう、丸9年経ちます。

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各地でワークショップをしてきて、いつも「好きだなぁ」と思う瞬間があります。それは、いい大人が、さっきまでわいわいとしゃべっていたと思ったら、ふと作業に集中してきて、「シーン……」となりもくもくと彫り出す時間

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それは「しゃべるな」という意味じゃなくて。それぞれが集中していたり没頭していたり、息するのを忘れていたり(笑)。そういう無心になる時間ってふだん、あまりないから。でもそういう時間って、本当はすごく貴重だと思うんです。

没頭しすぎているなと感じたときは、みなさんが力みすぎないためにも、私がちょっとずつ話します。肩の力を抜いたほうがいい線が彫れることもありますし。彫り終わって試しおししたり、いろいろな色でおしていくステップでは、大人もどうしたってはしゃぎます。(笑)

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もうひとつ、今大事だと思ってることは、雑談できる時間。私自身、オンラインであまり面識のない方とたわいもない雑談をしてみたら、想像以上に心が和んで、前向きになれたので。(「オンライン雑談」ですごく元気が出た話

ヨーイドンで話せと言われると難しいけれど、みんなで同じ作業をやっているので、作業中に気になることを口にするだけでも雑談は広がっていく。もちろん無理に会話に参加することはないし。それもオンラインならではのよさかもしれません。

消しゴムはんこと共になら、「無心になって没頭できて、雑談しながら何かを作る」時間が、一緒につくれるんじゃないかと思っています。

もちろん新しい挑戦には不安や懸念もつきまとう。今思っている懸念点は、こんな感じです。

オンラインでって、ワークショップの内容、手順、説明できるの?

大事なのは、きちんと私の作業する手元を見せることができること。手順をきちんと説明できること。ここはビデオ環境さえ整えれば、ふだんのワークショップと同じではないかと思います。語学でもオンラインレッスンってよくありますよね。マンツーマンではなくそのグループレッスン、をイメージしていただければよいかと思います。

参加者へアドバイス、できるの?

ためしに自分のノートPCの内臓カメラで、ノートPCを閉じるように角度を下に向けて手元を写してみました。画質はよくないかもしれないが、手元は見えそう。作業中は別に講師の顔を見る必要もないだろうし、みなさんはカメラを手元に向けて見せてくれたら、私もアドバイスができます。場合によってはこれ、むしろリアルのワークショップよりも目が届くんじゃないか、なんて。
スマホの人は?という問題はありますが、たとえば100均で三脚も入手できるんじゃないか?など検証の余地がありそう。

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道具はどうするの?

これは正直、各自で用意していただくしかありません。通常ワークショップでは講師が必要なものを用意しますが、オンラインに際しては、たとえば消しゴムはんこの素材・カッター・彫刻刀・スタンプインクなど、最低限そろえなければいけないものがあります。

幸い、消しゴムはんこはあまり多くの道具、特殊なお店に行かなければ売っていない…というようなものは使いません。日々の買い物のついでに文具屋さんに寄っていただけたら揃うものばかりです。ご自分で使いやすいもの・入手しやすいもの・好きな色、テンションの上がるもの…などを選んでいただくのも、趣味の入り口の楽しいステップ。それが家にそろったら、しばらくは楽しめますし。

いつやるの?

こちらは検討中です。どんな方が参加したいかという需要を見るためにも、Twitterでアンケートを取ろうかなと思います。
例えば小学校高学年向け(*小学3年生以下は親御さんの見守りが必要)は午前や午後に、大人向けには夜や土日とかを想定しつつ。一度お試しで開講してみたいので、合わせてお知らせします。

どんな内容?

基本的には、はんこを「彫る」・「おす」ことの楽しさを伝える内容にしたい。それが第一です。そして「気がつけばまた彫っている…」くらい、はんこを日常生活に取り入れて欲しい。笑 いつもはレベル別にクラスを設けてはいませんが、オンラインならレベル別のクラスもできるかもと思っています。はんこの図案はこちらで用意して、参加者の方はダウンロードができる、などの仕組みを作りたいと思います。

こんなところでしょうか。実施の具体的なプロセスについては私のnoteと、twitterでお知らせしたいと思います。何か質問があれば遠慮なくおたずねください。

大事なのは図案じゃない

最後に。ワークショップ講師としてはちょっと怒られそうなタイトルです。

もちろん基本的には、はんこの彫り方・おしかたを教えるワークショップ。そこはもちろんきちんと教えたいと思います。

たとえばワークショップの内容って、やっぱり季節に応じたものが多い。
年賀状はんこをつくりましょうとか、春っぽいものを作りましょうとか。それももちろんやるのもいいでしょう。ただ個人的には、参加者の第一目標は、『講師の用意した図案を綺麗に彫れた』じゃなくていいと思っています。もちろん真似してもらえるように図案もデザインも作っています。だけど私がつくるものが正解ではありません。

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はんこの出来も、おし方も、使う色も、十人十色でいいんです。本当に。

『はんこ脳』になってほしいんだ

あ。フレーズがなんだか怪しげになってきました。

たとえばいいカメラを買ったとき。ファインダー越しに見える世界が以前と違うものに見えてきた、っていう経験はないですか?
今まで考えてこなかった、構図や、光が気になるようになったり…。今まで何気なく歩いていた道でも、「これをどう撮ろうか」という目で見始めるとか。新しいものを手に入れたり、新しい習い事を始めたり。何かを身につけると、ものをみるときの心が変わってくることがあります。

はんこでも、それは起こると思う。何度かやれば、はんこの基本の彫り方やおしかたのコツは身についてくる。すると今度はこんなのをつくってみようかな、と思えてきたり。ふと街で見かけたコレ…はんこにしたら面白いかも…と、頭が『はんこ脳』になって行きます。そうすると徐々に、こちらで用意する図案には目もくれなくなってきたり(笑)。それはもうそれで、いいと思っているんです。

ついでに言うと、もっと…彫りたい…と、知り合いの名前とか、あいうえおとかを片っ端から彫り出したりしたら、あなたはもう『はんこジャンキー』。『はんこジャンキー』は多分他の趣味より意外と実利的なので、重宝されるかもしれませんよ(笑)。

そう。私はワークショップを通じて、
みなさんを、『はんこ脳』にしたいのです。
長年ワークショップをやってきて、ようやく気がつきました。

基本を身につけた人が増えてきたら、今度は「英語しゃべりながらはんこ彫ろう」とか実施テーマ作ってもいいなと妄想したり…。『旅』をテーマにしたおしゃべりしながらでもいいし…。『はんこ』という共通点の中で、みんながゆるやかに集まれる機会を設定できたならあなんて、大きめな妄想もしています。

無心になって集中する時間が貴重だと言っておきながら矛盾するかもしれませんが。大丈夫。『はんこ脳』になったらもうあなたは、気がついたらはんこ彫っていますので。無心になろうと思わなくても、彫ればなります。

場合によっては、ちょっとキケンなワークショップになるかもしれません。安全第一で、くれぐれもケガと、『はんこジャンキー』化にはご注意ください。手当たり次第消しゴムを彫ってしまう体になる可能性があります。

なんだか話が大きくなってきましたが、要は、オンラインワークショップ、おためしでやりますよ!というお話です。

まずはtwitterでのアンケートにご協力いただけたらうれしい!です!ご意見もお待ちしております。

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はんこジャンキー あまのさくやより
彫刻刀に愛をこめて

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