「ひづめ百年文化祭」の話。
11/11(土)、12(日)。
\ 「ひづめ百年文化祭」が開催されます! /
[ イベント概要 ]
[どんなイベント?]
コンセプトは、
「しる・みる・さわる。やってみる。エンジョイ文化!な2日間。」
郷土芸能の公演、絵を描くワークショップ、三味線・クラシックコンサート、マルシェを通じて、やったことがないことを「やってみる」にするイベント。「文化祭」の名の通り、さまざまなことが起こるお祭りです。
[どんな場所でやるの?]
百年の歴史を持つ、国指定重要文化財「日詰平井邸」。
重厚な歴史を持ち、建築も素晴らしい場所ながら
新たな挑戦の場ともなっている。さまざまな想いがみなぎる、紫波町のパワースポット。
自分の地元には何もないなって、よく思いがち。身近なことほど、案外知らなかったり、やったことがなかったりする。
たとえば、親に連れられてなんとなくこの場所へきた小学生が、田植踊のお囃子を聴いて、なんだか気持ちいい音が耳に残ったり。絵の具でぐちゃぐちゃ白い紙に描いてみたら楽しかったなとか。ここで食べたあのパン、美味しかったなとか。
「そういえば昔、この場所で、こんな経験をしたなぁ」と数年後に思えるような、そんな記憶の元になるような体験を、この二日間でしてもらえたら。この日の小さな思い出が、何年も後に影響を与えるかもしれない。
そう思うと、ちょっとワクワクしませんか。
このイベントを占める大きなキーワードのひとつが、「郷土芸能」。全国各地に「民俗芸能」とも呼ばれるそれはあるもので、岩手県、ならびに東北地方にもたくさんの郷土芸能があります。
この日において、知ってほしいキーワードが2つあります。
[「しる」 キーワード1: 門付け]
門付けとは、地域の家を回って、門口で歌や踊りなどの芸を見せ、報酬としてお金や食べ物をいただくこと。
たとえば農家の人が、農閑期は踊りや芸を磨いて、まちを門付けしてまわって踊りを見せ、その見返りとしてご祝儀をいただく。農村部の方にとっては自身の芸が農閑期の出稼ぎとなり、町場の方にとっては、門付けを呼び、ご祝儀をお渡しする行為が自身の権威を示すステータスとなりました。そうして門付けは、町場と農村との交流の象徴として特に大切にされてきたといいます。
[「しる」 キーワード2: お花]
お花。といっても、フラワーではありません。「お花」「花代」は、ご祝儀の隠語。主に郷土芸能の演者さんに対しお包みしてお渡しするお金のことを指します。お花をお渡しすることで応援の気持ちを示すことができ、郷土芸能の場合は、道具や衣装の修繕などの維持費に充てられたりもします。
音楽や踊り、その他芸術も、あらゆる創作も含め、制作者・演者はそこに至るまでの道のりがあり、努力の積み重ねがあります。そこで披露されるパフォーマンスへの賞賛や感謝を込めて、きちんと報酬をお渡しすること。その文化が、サブスクなど定額や無料配信でエンタメを享受できる現代では、薄れつつあるような気がしています。
文化を楽しんだお礼として、きちんと演者へ還元すること。実は今までしたかったけれど、その方法がわからなくて出来なかったという方もいるかもしれません。そんな大事な「やってみる」の背中も楽しく押せるようなイベントになればと思い、特別なのし袋もご用意しました。
[オリジナルグッズも充実]
水引きとのしの絵柄は、紫波町在住の作家・小田中耕一さん(型染業)に依頼しました。さらにイベントの題字・メインビジュアルもお願いしました。型染で作られた絵柄をデザインにあしらったTシャツ・キッズTシャツや手拭いなども受注販売します。Tシャツ・手拭いのシルクスクリーンプリントは、紫波町の社会福祉法人が運営する多機能型事業所「けやき学園」によるもの。
入場券つきのセットが圧倒的にお得です。ぜひぜひショップを覗いてみてください。グッズは10/15(日)までの受注受付です。
[どうしてこのイベントを?]
「ひづめ百年文化祭」実行委員長のあまのさくやです。私は二年半ほど前に東京から、岩手・紫波町へ引っ越してきまして、ご縁あってこちらのイベントを主催することになりました。
このイベントを占める大きなキーワードのひとつが、「郷土芸能」。「民俗芸能」とも呼べますね。全国各地にあるように、岩手県、ならびに東北地方にもたくさんの郷土芸能があります。
私が暮らしていた東京にも、祭り文化はありました。それでもやはり岩手に来てからというもの、神楽、田植踊、鹿踊り、さんさ踊りなど、多くの郷土芸能がそこかしこにあって驚きました。こんなにも各地域に伝わる芸能が多いのは、海や山、稲作や農業、自然との付き合いがより濃厚であった風土により、豊作祈願や病除けなど、人間の力が及ばない世界とより近く対峙していたということでしょう。それぞれの郷土芸能の歴史も長く深く、そして今も多く受け継がれていることにとにかく驚き、強く興味を惹かれました。
しかし「郷土芸能」という言葉は、私の場合は字面で見ると、どうしても文化理解というような、学びの気持ちが先んじていました。もちろん、起源や歴史、衣装や演目の名称や理由など、知れば知るほど楽しいこともある。だから「知る」ことは、楽しいにつながること。だけど郷土芸能って、そもそもお祭りだったり、エンターテインメントなわけです。
だからこの日は、あらゆるコンテンツやごちゃ混ぜの「文化祭」にしてしまおう。マルシェやワークショップ、コンサートを、しかも百年もの歴史ある、国指定重要文化財(!)である平井邸で。とにかく肩の力を抜いて、「しる」「みる」「さわる」「やってみる」に満ちた、「エンジョイ文化!」な二日間にしたい!と決めました。
[出演者紹介]
今回は、「えんぶり」「田植踊」「さんさ踊り」、それぞれの郷土芸能の団体さんを3組お呼びしています。さらにイラストレーターの小池アミイゴさんによる、「絵が苦手」という概念を楽しくぶっ壊してくれるようなワークショップや、弦楽器の合奏や津軽三味線など、聴くだけではなく、実際に楽器に触れるなどの体験を通じて楽しめる時間もご用意しています。
■山屋田植踊(岩手・紫波)
全国各地でさまざまに伝承されてきている行事・田植踊。
田植踊は、「予祝」行事であるとされています。
予祝とは、実際に収穫するよりも前に、予め祝うことで、豊作祈願と、天候不良や病気などによる不作を防ぐ除災の意味も込められています。
かつては、農閑期でもある冬の娯楽はもっぱら田植踊であったそう。
山屋田植踊は、旧暦の小正月一月十五日頃を踊り初めとし、三月までの冬期間、その年の豊作を祈りながら踊りまわったといわれています。
■東十日市えんぶり(青森・八戸)
鉄の輪がついた「ジャンギ」という棒が地面を打つたび響き渡る、シャン、シャンという音、そしてお囃子の音色。この音を聴いて「えんぶり」とピンと来る方は、青森、とくに八戸に縁のある方でしょうか。
「予祝」行事の田植え踊りとして独自の進化を遂げた、八戸地方に春を呼ぶ郷土芸能・えんぶり。その年の豊作を祈願するための祭りで、合間に行われる子供たちの可愛らしい祝福芸も楽しく華やかです。
■日詰かじ町さんさ(岩手・紫波)
笛の音、太鼓の音。踊り手さんがはねるたびにひらひら舞うカラフルな腰ひも。大きな赤い花が咲く花笠。さんさに思い出がある人も踊ったことがある人もいれば、実は見たことがない人もいるでしょうか。
ひづめにも、80年以上前から続くさんさ踊りがあります。
■小池アミイゴ(ワークショップ)
ちょっとハードルが高いな...自分には難しいかも...と敬遠してきたけれど
実はちょっと興味があること。自分の子どもに、やってみてほしいなと思っていること。
「絵を描く」も、そんなカテゴリに入っていませんか。
そんな第一歩を、楽しく踏み出してみるのはどうでしょう。
[ 小池アミイゴの誰でも描けるワークショップ ]
表現の最初の一歩が幸せなものであることを願い、イラストレーターの小池アミイゴさんが全国で開催している絵遊びの時間です。
小さなお子さんからじーちゃんばーちゃんまで
「わたしは絵が描けないから〜」という方こそウエルカム。
心と体を振り切って楽しく絵を描きましょう!
ワークショップのお申し込みはこちらから。
■String Ensemble Iwate(弦楽合奏)
ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバスなどの弦楽器の生演奏を聴いたことはありますか?
クラシックのコンサートって、正装していかなくてはダメ…? ちゃんと聴けるかな…?と緊張してしまう方もいらっしゃるでしょうか。
この日は、岩手で活動する若手の弦楽合奏団が、さまざまな編成で、現代のポピュラー曲からクラシックの名曲までお届けします。クラシック音楽や弦楽奏の入門にぴったりです。
■藤原翼(津軽三味線)
豪快で、繊細な音を奏でる津軽三味線。
即興で演奏され伝えられてきた津軽三味線は、弾き手によって音色が変化するのが魅力のひとつ。今回のイベントでは、紫波町出身の津軽三味線奏者・藤原翼によるライブ演奏と津軽三味線教室を開催します。
11/11(土)、12(日)、ひづめ百年文化祭で、お待ちしております!
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