母はどこにいるのか問題 -『時をかける父と、母と』Vol.19
『時をかける父と、母と』ー 若年性認知症の父親と、がんになった母が逝くまでのエッセイを連載しています。
Vol.19 父の寂しさが流れ込んでくる告別式を終えた翌日。朝ごはんを食べようかと思う頃に父が起きて来て、なんと喪服を着ていた。「今日お葬式かと思って」という。
昨日終わったじゃん、うまく話してたよ、というと、少し不安そうに、「そうだったかなあ。おれ、うまく喋ってた?」という。
隠し得ない父の寂しさが流れ込んでくる。私だって寂しいんじゃい。
ある日父が、「お母さんの