私が笑えるために書いた -『時をかける父と、母と』Vol.2
『時をかける父と、母と』ー 若年性認知症の父親と、がんになった母が逝くまでのエッセイを連載しています。
vol.2 私が笑えるために書いたさて、ここ数年の私は、人生の中で、父に一番冷たい態度をとるようになってしまっている。
認知症の家族が大抵そうなっていくように、日々同じ質問をされたり、様々なことがわからなくなっていく父に対して、毎日穏やかな言葉を選んで優しく説明してあげることなど、到底できない。
いままで私には大きな反抗期がなく、洗濯物を一緒に洗わないでほしい時期もなか