すけゆー

役に立つことも、役に立たないことも好き。

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最近の記事

レビュー『破局』遠野遥著 第163回 芥川賞受賞作

Amazonには対極的なレビューが書かれていたので読みたくなった。 レビューが分かれるのが分かる本だった。 こんな本(あらすじではない)自分に客観的であろうとしながら、経験が足りなくて青さがにじんでしまう。そんな主人公の話だ。 間違ったことはしていないはずなのに感じる、自分と周囲のズレみたいな感覚が書かれている。そういう本が世間で評価されていると、『破局』に共感できる読者の心が救われる気がする。 大人になろうともがいている感じがタイトルの大業さからも感じられる。(深読み

    • 村上春樹の短編集「一人称単数」のレビュー

      まず表紙に驚いた。 何度も村上春樹の本だよな、と確認してしまった。 マンガ家豊田徹也の絵だ。彼のユニークなコメントがここで読める。 読んだ短編について感想を書く。 村上春樹の作品について、あらすじを書くなんてバカだと思うので書かない。あらすじを読むこともおすすめしない。そういう小説ではないからだ。 石のまくらに短歌を読む女の子の話。 文章のリズムがとんでもないことになっている。 特に後半。文字を追う速度が上がる。言葉が入ってくるスピードが上がる。短歌を読ませるスピードと

      • 発売前レビュー『東京改造計画』堀江貴文/ホリエモン 著

        日本政府が行うコロナ対策の「それじゃない感」や、「対応の遅さ」に辟易している人は多いです。 大事なのは「早さ」に定評があるホリエモンの意見に対して「今」何かを考えることです。 本の内容に賛成しなくてもOK!反対でも全然OK! 今、あなたが何かを考えることが、とても大切だと思っています。 5/22追記ニュース:Kindle版も、5/29配信開始に! 多くの人の願い『政府を変えたい!』が、ガツンと反映されたタイトル! 表紙は、蜷川実花が『リモート撮影』! 2020年5月の

        • レビュー『デザインのめざめ』原研哉 著

          概要デザインの専門書ではなく、万人が生活に役立たせることができる内容です。 デザインと聞くと、見た目のカッコよさを思い浮かべがちです。この本では、情報をより伝わりやすくしたり、どういう意図でデザインされているかに焦点を当てて紹介しています。 身近にあるものをデザインの視点で紹介しています。 1つのテーマにつき、3ページでまとまっていて、サクサク読めます。 特に面白かった内容特に気に入った箇所をピックアップしました。気になった章から、気になった文章を引用しました。 ・エ

        レビュー『破局』遠野遥著 第163回 芥川賞受賞作