読了「平民出身の帝国将官、無能な貴族上官を蹂躙して成り上がる」

魔法がある世界を舞台に、平民出身の主人公ヘーゼンが無能な上司をやり込めて成り上がっていく物語。ヘーゼンは前世の記憶を持っているらしく、その影響か、今世でも卓越した魔法の実力を発揮する。

帝国軍部では平民出身という理由で辺鄙な土地に追いやられるが、ヘーゼンは戦闘能力だけでなく、仕事のできる男としての有能さを発揮。しかし、その圧倒的な実力を自覚しておらず、上官の気持ちが理解できないまま、ど正論をぶっ放して反感を買ってしまう。

「僕だって、愚痴くらい言う。人間だからな。やはり、軍人ともなると、かなり周囲に気を遣わなければいけないから疲れるんだよ」 無能な上官を真っ向からぶっ倒した後のこの発言に、部下は呆れ顔。全能なのにこういう部分で勘違いしてしまう天然さが、ヘーゼンの魅力であり、物語の面白さになっている。

階級社会の中で、平民出身の将官が活躍する痛快なストーリー。主人公の圧倒的な強さと、時折見せる天然っぷりのギャップが読者を引き付ける。ヘーゼンの活躍と成長から目が離せない。

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