読了「地雷グリコ」

「カイジ」、「嘘喰い」、「よう実」、「LIAR GAME」、「賭ケグルイ」といった高度な頭脳戦でヒリヒリした展開が好きな人なら絶対好きだろうと思う作品
作品の中では5つのゲームで戦うのだが「地雷グリコ」「坊主衰弱」「自由律じゃんけん」「だるまさんがかぞえた」「フォールームポーカー」と名前を聞くと聞いたことがあるよく知ったゲームにほんの少しだけルールを加えたオリジナルゲームになっている
その些細な違いでゲーム性が増すのだから、ルールが練られたシンプルなゲームが面白いということを示している
制服をダラっと着崩して一見ちゃらんぽらんそうにしか見えない女子高生【射守矢真兎】が並み居る強敵と一風変わったゲームルールのゲームで戦っていく
そんな真兎の相棒である【鉱田ちゃん】は何の変哲もない女子高生で一般人代表とも言える反応を見せる事で読者の代弁をする役割を担うとともに、真兎のサポートをし、真兎自身も「鉱田ちゃんがやるっていうならやる」などと全幅の信頼を寄せており、真兎にとっての生活になくてはならない存在であることが伝わる
他にも審判を務める【漆辺くん】は、難しいルールも完全に頭に入れ、よほど熟知していなければできないような判定も的確にこなす頭脳派だけど、ラクロス部で泥まみれになっていたりするというイメージとのギャップがあったりして出てくる登場人物が個性豊かで魅力的
また、ゲームが始まる前やルール説明時の真兎の何気ない発言が伏線になっていることが、わかりやすく提示されているのが特徴で、読みながらあの伏線はどう結果に結びついてくるのか?と考えながら読むのも楽しい
ちゃらんぽらんに見えて真兎は「人生はゲームなんかじゃない」と言ってみたり「この世で一番大切なものはなにか?」にも確固たる信念を持って行動をしておりそういったテーマを考えるきっかけにもなる面白い作品


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