篠房六郎先生の漫画絵ハウツーにあまり汎用性を感じないのでバズってることに違和感がある。

篠房六郎先生(以下敬称略)の引用ツイート画像がもし見えない人向けに説明しとくと、手首は斜めについているので、それを意識して描かないとそれっぽくならないよ、みたいな篠房六郎の漫画絵技法ハウツーなツイートが少し前にバズったのね。

まあタイトル通り「そんなに即マネできる有用なハウツーかぁ~?」そう訝しんでる。コレって要はデッサン取れる人向けの限定ハウツーでしょ。上級者向け。漫画をいちいち全てのコマをデッサンしてたらどれだけリソースあっても足りないから適度にセミオートマ化しましょう、みたいな。上手な手の抜き方なテクニックの一種で。

漫画の絵ってリアリティラインを統一しなきゃいけない。ほとんどの漫画絵師は手首を斜めに描くリアリティを必要とするような絵を描いてない。なのでこのハウツーは宝の持ち腐れになる。ファッションで例えると高級なネクタイだけを買っても、それに合わせられる同レベルのスーツなり靴なりがないとネクタイだけが悪目立ちして、他のもののチープさをただ引き立たせるだけになる。だったらむしろ全て同レベルに統一するほうが違和感もなくてマシなのね。

ルーミスはオーバースペックなのに漫画絵師の聖典になってる。本当に必要なのは今の画力でそれっぽく見せられる誤魔化しテクニック集みたいなものなのに、ルーミス信仰は根強い。ここ最近、篠房六郎は漫画界のルーミスになることを画策していてポストルーミス(より今の漫画向けにこなれたルーミス)みたいなハウツーツイートをよくやるのだが、なんだかな~とモニョる。

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