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恋というものが成就しない人生であった。二十年と数年生きてきて、恋人がいた期間は一年にも満たない短い期間であったし、振られた回数は数多くあり、数えることをもうやめた。

男と女の関係は三つしかないらしい。これは森見登美彦の小説『四畳半王国見聞録』から学んだことであるが、赤の他人か恋人か奴隷である。つまり私は奴隷である。

知り合った女との或いはこれから知り合う素敵な淑女との会食代を捻出するためだけにバイトをしている奴隷である。神がいらっしゃるのなら、どうか御慈悲を、そして傍には私を好いてくれる乙女を、と嘆いても仕方がない。

憐れむべきかつ唾棄すべき私が、なぜ恋というわけのわからんものについて書いているのか、かつての無惨に散った恋を思い出したからである。

何度でもフラッシュバックする数々のトラウマを、語るようなことはしない。そのようなものを読ませ読者諸賢の大切な時間を浪費させるようなことはもってのほかである、というよりも何よりも思い出したくない。

最後に、翌日以降の私に覚書。振られても弛まぬこと、以上駄文である。誠に申し訳ない。余計に一言付け加えておくと、努力しないでモテたい。

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