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5分で心を抉るエッセイ

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安易な自己肯定や他者否定ではなく、自分の心を抉った(えぐった)先に生きる強さを見出していく、5分で読めるエッセイです。
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2023年10月の記事一覧

過去の自分の発言に狼狽えるな。

吾輩は猫を被るニンゲンである。名前はぽん乃助という。 以前noteで、普段は一貫性のある人がそこから外れた発言をした際の違和感(モヤモヤ感)について、青豆ノノさんという方が綴っていた。 私もこの違和感は、ずっと喉に引っかかるものがあった。 例えば、クリーンなイメージを持たれている芸能人がイメージを壊すような発言をすると、SNSやネットニュースには批判コメントが溢れることになる。 近年は他者への批判コメントも、共感を得るために他人と表現が被らないような創意工夫がなされて

「教え方が悪い」って、もう言わないよ。

吾輩は猫を被るニンゲンである。名前はぽん乃助という。 私は不器用だった。だから、色んなことで躓く(つまずく)ことが多かった。 覚えているのは、折り紙を折っていたとき。教室で私だけが、みんなのペースに合わせることができなかった。 -私だけが、取り残されている。 私は、そんなふうに感じることが多かった。 そして、あのときの先生の苦笑いの顔は、忘れられない。 まだ未成熟な私の心では、自分の不器用さを恨む感情をひとりで抱えきることができなかった。 だから、「教え方が悪い

雑務を誰かに押し付ける人に、私はなりたかった。

吾輩は猫を被るニンゲンである。名前はぽん乃助という。 「希少性の高いの仕事をしている人は収入が高い傾向にある」というのは、当たり前の摂理だ。 ゴマスリして出世をする例外もあるけど、世間的に高い評価をされる社会人は、客観的に見ても希少性の高い仕事をしていることが多い。 希少性の高い仕事をする人は、その人の才能や努力に着目されることが多い。その証左に、偉人の武勇伝をまとめた自己啓発本があちこちに転がっている。 でも、ひとつ着目されていないポイントがあるように、私は思う。