錯覚3Dパズル「Superliminal」が超超超超ウルトラ良かった!!!!!!!!!!!!!!

 めちゃくちゃネタバレします。最後の方について特に話したいため最後まで全部言います。時間なかったらしょうがないけど出来ればプレイした方が良いし、最悪配信とかで知ってた方が良いと思います。あとportalを全人類がやっている体で話が進みます。この記事を読むくらいの人なら大丈夫だと思うけど……。

 さて、僕は正直このゲームにそこまで期待はしていなかった。ただここでだけの法則があって、今まで触れたことが無いものに触れた感覚が数十分楽しめれば1000円分払った甲斐があるなぁと思っていた。もっとはっきり言えばportalフォロワーの良ゲーであることを期待して購入した。

 最初の方はストアページの通り、錯覚を活かしたテストがいくつかあるが途中で何らかの不手際によりテストが止まってしまう(ストーリーは正確には忘れてしまった。マジで興味なくて博士の話をガン無視してしまった)。そのためプレイヤーは一時的に舞台裏を通ることになる。

横の壁をぶっ壊して進む
舞台裏

「portalで見た!」それが感想だった。そっちでも嘘でメンテナンスによって待機を命じられるが、なんか進んだ気がする。あと最後に脱出する時研究所の裏側行きませんでした?あれが脳裏に浮かんだ。

これこれ

 この雰囲気ならボスが出ることもなさそうだし、最後に難しかったり新しい解き方があって終わるのかな~と斜に構えながら進んでいると、僕をブチギレさせることが起きた。

 突然部屋の電気が消えたのだ。僕はホラーは普通に見る方だがかなり怖がる方で、突然のホラーやびっくりは苦手だし嫌いだ。まぁこれだけなら問題ない。他のゲームでも暗いところを探索するのはよくあることだし。しかし何の兆しもなかったホラー演出は留まることを知らない。次に進む部屋が赤く光ってたり、床や壁の至る所に赤色の液体がまき散らされている。急に大きい音がなったり何かしらの化物が画面いっぱい現れないか……とにかくジャンプスケアがないか怖かった。

 極めつけにこれだ。今こうしてみるとシュールだが雰囲気づくりされてるプレイ中はこういうのでもびびってしまう。急に「死」って出ただけでビクっとする。多分今でもどう森のホラー村の壁でも跳ねる自信はある。次の曲がり角に全身真っ白の狂人がいませんように、そう願って「DIE」の箱を通り抜け見てみると。

見やすいように加工している

おい!!!!!!!!!ぶっ殺すぞ!!!!!!!!

製作者さん悪意があるんじゃねぇか!!!??????こっちは新感覚パズルを楽しみに買ってるってのによぉ!!111ホラーが来るって一言も聞いてねぇんだ!!!!!それなのにこんなギャグでプレイヤーをおちょくりやがって!!!!!!
確かこんなことを叫んで近所迷惑になった気がする。ほんとに舐められてると思ってキレながら進むとブレーカーがある。起動させると、ホラーの雰囲気は唐突に終わりを迎えた。

beansだから日曜日

 ほんとにただ停電してただけで、壁や床にあったものはマジでペンキだった。あ~よかった半分、もやっと半分。その後は特に怖がらせるような演出はパタッと消え、結局何がしたかったん?????と疑問を持ちながらもテストは順調に進んでいった。

特にここのセクションが楽しかった、連打すればそれだけ物が出るから

 そして終盤、こっちのメンタルが不安定なせいでステージが崩壊していくんだけどそこがマジでよくて、物体を大きくするために持ち上げたらそれが落ちた衝撃で床が崩れたり、特定の方向から見て物体を発生させようとして背後にある穴に気づかず落ちたり、ここまでのプレイヤーの行動を完全にわかった上でステージを作ってて。プレイヤーへの信頼が伝わってきて、ついでに床がぶっ壊れたのがすごい派手で無性に嬉しくって。こっちの信頼ゲージもぐーんと上がってしまった。

 世界が崩壊しきってラストステージ、ほぼ白と黒だけのステージに飛ばされる。ここでの二問がゲームの一番言いたいことがダイレクトに表現されていると思う。

 ここの壁に本来穴は無く、向こう側に空間は無いが、この視点にもってきてあるかのように見えることで実際に空間を生まれさせる問題。

 この白黒のチェックの床は何もないと落ちてしまうただのテクスチャだが、チェスのコマを置こうとすると、実際にそのマスに床が生まれるのでそれを使って渡っていく問題。
この二つはこのゲームが一番伝えたいことの「そう見えたら実際そう(雑だけど多分こう)」を一番表してて、解いてる間僕とゲームのしたいことと実際にすることが同期して『完全』なゲーム体験をしていた。

これが全部

 最後に、ここまで全て計画通りだったことが明かされる。舞台裏に見えるが実際ストーリー上の正規ルートであるってのもほんとに正規ルートで(これ文章に書くと結構陳腐かもなんだけどこれに気づいたとき衝撃的だった)、ホラーに見えていたのもただ停電していただけで、僕が勝手にそう思ってただけってオチだ。
 つまるところ全部、感情から行動までゲームに操作されていた。最初から最後まで作者の思い通りになっていた気がする。
 このゲーム、錯覚をテーマにしていてここまで上手くまとめられてて感動した。中々こんな良質な体験は得られない。
夢をありがとう。


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