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風呂焚き当番


遊びたくって
遊べなくって
帰りたくなくって
帰らなくちゃいけなくって

夕方五時半の火曜日と木曜日

友達にサヨナラ言って
笑い声にサヨナラ言って

夕焼けの中を逃げるみたいに
走って
帰って



コノヤロウって
気持ちを込めて
新聞紙を思い切り絞って
マッチを思い切り擦って

火のついた新聞紙を放り込み焼べる

オガライトを二つに折って
オガライトは上手に組んで

空気の道が強い炎を作ってくれる
怒って
猛って



お母さんが帰ってきて
お帰りなさいって言って
ありがとうって言われて
なんか炎が優しい色に変わって

お父さんも帰って来る六時すぎ

明日も会えるって
友達たくさんいるって

お兄ちゃんと半分こ風呂焚き当番
火曜日
木曜日







読んでいただき
ありがとうございます。

小学生の頃
お風呂は焚くもので
うちは母もパートに出ていて
お風呂焚き当番が兄と私のお仕事でした。

もっと友達と遊びたかったけど…やらなくっちゃ。
で帰ったことを思い出します。

そのうち料理当番ってのもしました。

初めて与えられた仕事が週ニ・無給の風呂焚き当番でした。





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