DATA Saber Bridgeを振り返って
先日90日間の挑戦を終え、DATA Saberに認定されました!
スケジュール的にはギリギリで、当初の予定通りには全く運ばず。決して誉められたような過程ではなかったと思いますが、師匠や同部屋のApprentice仲間の皆さんのおかげで何とか完走できました。
挑戦が終わった後の思いを、頭がフレッシュなうちに振り返りたいと思います。
DATA Saberを目指すきっかけ
私は昨年エンジニア転職しました。それまでは10年近く病院の事務をやっていた、ちょっとだけ異色のキャリアの人間です。(ちなみにそれ以前は自治体向けのシステム等の営業・サポートをしていました)
転職した会社ではTableauをはじめITに関し相当な技術を持った方がいました。Tableau担当となり、幸いにも学習は割とスムーズに進めることができたのですが、遅れてきた自分は他の人と同じ道を通っていてはいけない、他の方がしていない経験をして自信をつけたいという気持ちがありました。
また、私は自分の得てきたものを外に発信・共有するアウトプットのプロセスが苦手で、うまくできる方には憧れを持っていました。DATA Saberのコミュニティ活動を通じてその点を克服したい。
それらの思いがあり、以前より気になっていたDATA Saberの門を叩きました。Tableauを触り始めて半年ほどの頃です。
大変だったこと
Tableau経験が少ないことも多少壁になりましたが、それよりも苦労させられたのは以下の2点でした。
・実務でTableauを使っていないこと
・限られた時間でアウトプットをする力の不足
まず、前者の方は私はエンジニアとしてプリセールスやサポートなど行ってきてTableauの知識はある程度持っていると思っていました。しかし、ビジネスの実務者としてTableauを使ったことがありません。技術課題の各Ordeal(特に後半)はユーザー目線での問題が多く、その点で選択肢の内容が腑に落ちない、理解しにくいと感じる点がいくつかありました。
それはAprrentice同士での勉強会や、ユーザー会で発言を求められた際に、自分の視点や意見の浅さ、というか実感の伴ってなさに表れていた気がします。
2点目は、私が克服したかった苦手な部分、アウトプットに時間がかかるという点にやはり足を引っ張られました。コミュニティ活動で一つ目のVizを作る際に、どのデータソースを使ってどう可視化するかに無駄に悩み、かなりの時間を消費していまいました。ここで多くの時間をかけたこと、また短時間で分析する力の足りなさに終盤で苦しめられることになります…。
DATA Saber挑戦の期間は90日と決まっており、スタートするとあっという間です。DATA Saberに挑戦する前に、Make over Monday等で時間を決めてVizを作る訓練をしておけばよかった、と反省したところです。
アウトプットの壁を越えて
私がアウトプットを苦手としていたのは、こんな内容は既に誰かが上げているんじゃないか、もっといい視覚化の方法やデータがあるんじゃないだろうか、という自信のなさや迷いが原因だったように思います。
一方でこうも思いました。既知の内容にしょっちゅう出くわすほど、WebにあるTableauの情報(特に日本語)は多くない。自分が投稿しようとしている些細な内容でも誰かのためになるかもしれない。つい最近までTableauに触れたことがなかったからこそ、初学者に向けたアウトプットができるのではないか。もちろん、意味ある発信をするために内容を精査することは大事ですが、コミュニティ活動を進める中でそう吹っ切ることができました。
これからどうする?
結局、私がDATA Saberとして実現したいことの一つは、Tableauおよびデータ分析の専門的なスキルを持ちつつも、誰もがデータを扱える社会に向けて、初学者やデータ分析に縁のなかった方に向けた情報発信やサポートを続けていくこと。今回の挑戦を通じてそう意識しました。
なので、アウトプットはまだまだ遅いかもしれませんが、DATA Saberで挑戦したコミュニティ活動を今後も自分のミッションだと思って続けていきたいと思います。
最後に、私はDATA Saberの二つ名を「Data Curator」に決めました。私が学生時代に美術館・博物館の学芸員(キュレーター)を目指していたということもありますが、Tableauを通じてサイエンスとアートの両方に携わっていたいという思い、あと学芸員が資料の収集・保管・展示・研究・教育普及を行うように、データを対象にそうした役割を果たせる人材になりたいという意味も込めています。
DATA Saberへの道は予想以上に大変でしたが、自分にとっては大きなドアを開けてくれるような体験でした。これから挑戦される方、挑戦中の方も、ゴールの先を信じてぜひ諦めずに完走していただければと思います。