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世間の無常を悲しぶる歌一首

天地の 遠き初めよ
世の中は 常なきものと 語り継ぎ 流らへ来れ
天の原 振り放け見れば
照る月も 満ち欠けしけり
あしひきの 山の木末も 春されば 花咲きにほひ 秋付けば 露霜負ひて 風交じり 黄葉散りけり
うつせみも かくのみならし
紅の 色もうつろひ
ぬばたまの 黒髪変はり
朝の笑み 夕変はらひ
吹く風の 見えぬがごとく
行く水の 止まらぬごとく
常もなく うつろふ見れば
にはたづみ 流るる涙 留めかねつも

万葉集 巻第十九 四一六○

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以下意訳

さようならが必要な理由

大昔 空と海が分かたれし頃から
この世に永遠などないと
よくよく諭されて参りました、我々。

夜空の下に寝転がれば、なるほど、
ふくふく満ちた矢先に 月は痩せていくばかり。
青空の下で私達が何をしようが、
時に笑い、涙し、思い出せば常にせわしなく、
移ろうばかりが四季でございました。

そう、そういうことなんだね。
少女のままではいられない。
少年のままでもいられない。
昨日の花は今日の塵。
風の尻尾は掴めないし、
笹舟は見送るものでしょう?

さようなら
僕は涙が止まらない

万葉集 巻第十九 四一六○

うーん
意訳は難しいね。

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