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野球場を燃してみた?

落穂燃やし

ゴッホの「種をまく人」ではありません。
「燃える野球場」です。

グラウンドが火に包まれている光景なんて、滅多にお目にかかれないでしょう。でもドリームフィールドは、年に何回か燃えてました。(笑)
内外野の天然芝(外野はほぼ自生の草)を刈ったカスが山のように出るので処理しきれず、それで焼却していたのです。
まあ野焼きのようなものですか。これをやると草の根方に溜まっていたクズが燃えて新緑がきれいに芽生えてもきますしね。

上の写真は、燃え残しがないように刈っておいた草を集めているんですね。

バックネットから

バックネット側からの俯瞰図。なんだかツボにお灸を据えているようにも見えます。
よほど気持ちがいいのでしょう、手前から青緑の〝うれぴい光線〟を出してるじゃありませんか。(笑)

残念なDF

では、この野焼きをする前はどうだったか、その残念なドリームフィールドをお見せいたしましょう。
「どうです、草ぼうぼうでしょ!」って自慢してるんじゃありませんよ。
左下の写真。舞い降りたしらさぎが呆然としています。

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03.10.14刈り後

世に雑草という草はないそうですが、いちいち名前を覚えられないので雑草で通します。この雑草の成長が早いことといったら。
なので、刈っては燃やし、成長すれば刈って、の繰り返し。
野球場づくりとは、雑草とのデスマッチでもあったのです。

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ということで、草刈りカートの「ドリーム3号」の登場です。リース機にネーミングをする権利がリース料に含まれていたのかは知りませんが、まあドリーム3号です。
これでダイヤモンド以外の外野とファウルゾーンをカート遊び気分で一気に刈るのです。
まあ一気といっても相手は野球場ですから、半日や一日では終わりません。ほかの作業もしながらですから2、3日かかりましたか。

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きれいさっぱり刈りあげてもらって、グラウンドもうれしそう。やっぱり緑のビームを放って喜んでますね。

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さあ、ぼちぼち火を点けてまいりましょうか。

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こここはライトのポール下からホーム方面を見たところ。
それにしても、きれいに燃すもんじゃありませんか。熟練の技といいましょうか。

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ライトからセーターを見ると、こんな感じ。浄火によってグラウンドが清められていくようです。

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ここは一塁ベース後方のファウルゾーンです。チロチロ火が草を舐めているのがおわかりいただけますでしょうか。

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外野の外周に沿って煙が上がってます。
あの向こうは崖になっているので、奥に燃え広がることはないのです。

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といいながら、延焼して消防車が出動する始末なったことが2回ありました。
はじめてのときの光景は、いまでもはっきりと覚えています。
グラウンドではなく、その外にあったトウモロコシ畑の枯れ草を燃やしたとき。隣の敷地とは離れていましたし、そこは緑の灌木のこんもりとした森。燃えようがないところだったので安心して火を点けたのです。

ばちばちと火勢が強くなったそのとき、ふっと突風でもあったか、龍の舌のような炎がふわっとのびたかと見る間に隣の灌木の根方に渡って、そこに隠れていた枯れ草の束に燃え移ったのでした。
「おいおい、勘弁してくれよ」ですよ。
あとはもう燎原の火が広がるごとし。あっと見る間に、炎が広がって…、あろうことか隣を走っている高速道路のノリ面にまで達して、路面を隠すように噴煙のアーチがかかってしまいました。

あのとき携帯を携帯していたからすぐに消防に連絡できましたが、もし手元になかったらと思うと、いまでもゾッと冷や汗かきますね。グラウンドへとつづくシューレス・ジョーの橋を渡ってセンターに出て、そこから中堅115メートルの野球場を走ってもどらなければならない。
高橋慶彦が走ったって、その間におおごとになってたでしょう。まあ、おおごとにちがいはなかったのですが。
消防署に呼ばれてしぼられました。始末書を書かされて。場所確認する際、地図に「ドリームフィールド」とあったのに感激したのはバレないようにしましたが。

二度目は、外野をみんなで見張りながら野焼きしたときでした。大きな組織はもちろん、小さなグループでも、どこにもいると思いますが、おマヌケさん。
「ふっと目を離したスキに燃え移っちゃって」ぼりぼり(頭をかく音)。で、また消防に呼ばれて始末書です。

まあ消防に二度も呼ばれるマヌケに管理人もなれたわけで、いまではいい思い出ではありますが。













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