見出し画像

「野球場が、ゲームをつくる!」

先日、アイオワであったField of Dreams Game

試合はホームランが飛び交う壮絶なシーソーゲームで、結果は9対8でホワイトソックスのサヨナラ勝ち。
シューレス・ジョーはじめアンラッキー・エイトの手前負けられなかったホワイトソックスが面目をたもっての劇的な幕切れとなりました。

この試合。「急造の球場だったために、大味な試合になってしまった」という感想をもたれた方もいたようですが、それはどうなんでしょうか。

「野球のスピリットが浮遊する夢の舞台で、メジャーリーガーたちが思わぬ力を発揮したゲーム」との印象を、ぼくはもちました。

ぼくたちが野球場をつくりはじめたとき、その荒唐無稽な夢をたしかめ、モチベーションを維持するために「野球場をつくること」をテーマに鼎談をしたことがありました。
その年9月3日の開場を目指してムチを入れはじめたころでしたから、1995年の春だったと思います。

参加者はぼくと、詩人でクーパース・タウン・ファウルズという草野球チームの監督だった平出隆氏、やはり詩人・作家で同チームのメンバーでもあったねじめ正一氏の3人。
場所は新宿のブラというスタンドのテーブルでした。

とりとめのない野球論わ交わしているうちに、憑依体質の詩人に言霊が降りてきたのでしょう、突然ねじめ氏が叫んだのです。

「野球場が、ゲームをつくる!」

ぼくにとっては、まさに「天の声」でした。
そのことばによって励まされ、「野球場ができたら、果たしてどんなゲームがつくられるのか」その期待感が夢を実現するモチベーションとなったのです。

画像1

そして手づくり野球場『DREAM FIELD』ができてみれば…

たしかに「野球場という場がゲームをつくる」ことを実感しました。
それはそれは愉しかったゲームの数々。そして夢のような時間でした。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?