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ビッグデータとはどんなものか

世の中の情報化が急激に進む昨今、しばしば「ビッグデータ」という言葉を耳にするようになってきました。この記事では、ビッグデータとどのようなもので、どのような分野で利用されているかについてまとめていきます。

ビッグデータの定義

一言でいえば、ビッグデータもデータベースの一つといえます。ただし、通常のデータベースというのは、特定の使用者が特定の目的に利用するために作成したものであるのに対し、ビッグデータは、様々な形式で、様々な性格を持つ、様々な種類のデータの集合体を指します。

ビッグデータの特徴

ビッグデータには、「3つV」といわれる特徴的な要素があるとされています。それぞれ、「情報量(Volume)」「多様な種類(Variety)」「データの発生・更新頻度(Velocity)」です。

ビッグデータの例を一つ紹介します。

近年では、SuicaなどのICチップ付き交通カードで改札機をタッチするだけで通過するのが当たり前の時代になりました。交通カードが使われるたびに、読み取り機を通して、その履歴がデータベースに追加されていきます。このデータベースはビッグデータの一つといえます。

データベースには、「いつ、だれが、どの駅から入場し、どの駅から出場したか」という鉄道改札の通過に関するデータだけでなく、コンビニやその他様々な店舗で、交通カードで決済をした履歴も蓄積されます。「どこにある何屋さんで何をいくらで買ったか」というデータも含まれるわけです。

毎日の通勤で、満員の電車に乗った人たちのほとんどが、交通カードで改札機を通過し、日々の生活の中で交通カードを使ってキャッシュレス決済をしていることを考えると、その「データ量」「用途の種類」「データベースの更新頻度」はいずれも大規模であり、確かにビッグデータの3つの特徴を持っています。

ビッグデータの利用

ビッグデータの持つ情報は、様々な側面を持つので、目的に応じて様々な活用方法があります。

再び交通カードが蓄積するビッグデータの話で、利用方法を考えてみましょう。

すぐに思いつくのは、鉄道会社による運行管理でしょうか。何時から何時までの時間帯で、どの駅からどの駅の利用者が多い、とか、少ない、といったデータが蓄積されていますので、ラッシュアワーの時間帯に、どのくらいの頻度で電車を発着させるべきか、考えることができます。または、各駅停車、快速や特急をどのくらいの割合で運行させるべきか、などを考える上でも役に立つでしょう。

しかし、同じビッグデータを全く別の用途で使用することも可能になります。データベースには、改札機だけでなく、店舗でのキャッシュレス決済の履歴も含まれていますから、世の中の人の休日・平日の移動パターンの変動も把握できます。

平日はオフィス街での活動が主である一方、休日はアウトレットに一定数のひとが移動するとか、そこで何を買う傾向があるとか、マーケティングの材料としてビッグデータを用いることもできます。

駅前に駅ビルを作るべきか、駅前開発でどのような店舗を入れるか、など、まちづくりに関わるような戦略作りにおいても、判断材料としてビッグデータの活用が可能であるといえます。

終わりに

このようにビッグデータには、データベースの規模が巨大であるがゆえに、様々な側面があるので、どのような目的で利用するかによって、使い方はさまざまです。今後、新たなビジネスを考えていくうえで、どのようなビッグデータが存在し、どのように利用できるのか、という観点も、より一層、重要になっていくと思います。

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