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誰と登るか?

子供の頃に山登りを教えてくれた人が、山というのは、一番体力がない人に合わせて行動するのだと言っていたので、わたしには同行者を選ぶという発想がなかった。

ある時、友人に「山に行き始めている」という話をされたときに、共通の知り合いで「AちゃんとかBちゃんとか一緒に行けるよ」と言ったら、「わたしそんなに体力レベル低くない」と怒られて、驚いた。
わたしはおそらく、彼女たちよりも体力はあるが、どちらとも山に行ったことがあるので、そういう発想で推薦した訳ではなかったのだ。そして、体力がないということを「見下している」と思うこと自体が驚きだった。
その後に人にペースを合わせるのではなく相手に合わせて欲しいと言っていたので、きっと、自分より体力のある人、詳しい人に合わせてもらいつつ行きたいという趣旨だったのだろう。
確かにそういう人と、同レベルの知識・体力しかない人が一緒に登るのは難しそうだ。というか危険だ。

時は変わって今、登りたい山があるのだが、コースガイドにはどのルートも「中級以上」と書いてある。
何せ知識がないので、この場合どのレベルなら中級なのかがさっぱりわからない。
なので人を誘えなくて困っている。
ここへきて、俄に「人を選ぶ」という行為を行う必要が出てきたわけなのだが、少なくとも「人と合わせて登る」という共通認識がある人を誘う、ということは必要なのかもしれない。

人見知りというか、多くの人間とは必ず決裂するので、不用意にツアーとか登山サークルとかに突っ込んでいくわけにもいかないし、これはなかなかに難しい問題である。

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