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僕の細道(本編)② ミトコンドリア

『行春や  鳥啼(なき)魚の  目は涙』  芭蕉

本来なら隅田川沿い千住辺りから
上記の句を噛み締めながら旅立ちであるが
都内は渋滞が、、、
っで、自宅から一気に都内を通り抜け4号線を北上し日光へ向かうことに

「魚の目にも涙」?、現代人のオイラにはピンとこない比喩だが
やはり当時は陸奥への旅は命懸けであったことを想像させる句でもある。

下道をトロトロ走る。
原則、高速は使わない。
春日部を過ぎた辺りから両サイドに緑が目立ち始める。

途中、吉野家で牛丼を
最近はカウンターだけでなくテーブル席も充実しているので
空いている時はゆったり使え「僕の細道」を書いてま~す。
しばらくはこの手のお店にお世話になることとなります。

夕方やっと日光へ

カーナビで検索し近辺のキャンプ場へ
平日なのでガラガラです。
だだっ広いテントサイトにオイラの他は二組だけ
一組はキャンピングカーの家族連れ、もう一組は外人のご夫婦

お邪魔にならないように、隅の方でテントを張る。
久しぶりの我友との再会です
深田久弥の不朽の名作「日本百名山」を片手に各地の山々を登り歩きをした日々
また山を下りた後も、バイクで日本中をツーリングした日々
吹雪の夜も大雨の夜も強風の吹き荒ぶ夜も、そして孤独と恐怖に震えた夜も
いつも黙ってオイラを黙って守ってくれた20年来の戦友。

狭い空間に思い出がいっぱい詰まっている。
なぜか付けた名前が「ミトコンドリア」!?
久々に中で寝転んだら蚊取線香と汗の染み込んだ懐かしい匂い
まだまだ現役で行けます。
大切にするから死ぬまで付き合って欲しい。
これからもヨロシク!

『テント張る みどりに佇(たたず)む わが庵』 無精

⚠️この日記は10年前に書いたモノです。

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