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「鳥居はなぜ赤いのか?」

(御機二十一 新治宮法定む紋より)


これ神の  皇子に教ゑて
労わりを  知らねば神は
鳥居ぬぞ  ホツマを甞めて
鳥居なりける

これかみの みこにをしゑて
いたわりを しらねばかみは
とりいぬぞ ほつまをなめて
とりゐなりける

【現代語訳】


これは神が皇子にお教えになったことですが、民への労わりを知らねば神は、鳥居からいなくなってしまうであろう、ということでございました。
 神を祀り、また民を労わる。代の末々まで穂末栄える道を歩むことは、人の真の誉れであります。君主たる者、ホツマの道を甞めてこそ、鳥居は真実の鳥居たり得るのです。

天の皇孫は   新治の
門の高屋に   八将神
祀るは民の   羅生門
ワカクシマドと トヨマドと
常に守りて   鳥を飼ふ
民の辛枯れ   あらじなと

あめのみまこは にいはりの
しまのたかやに やまさかみ
まつるはたみの からふかと
わかくしまどと とよまどと
つねにまもりて とりをかふ
たみのからかれ あらじなと

【現代語訳】


 天皇孫は、新治の門の上に高屋を設けて八将神を祀り、その門を民の羅生門(からふしま)と名付けられました。皇孫はこの門を常にワカクシマドとトヨマドに守らせ、高屋で庭鳥をお飼いになられました。
 その御心は、「民の辛枯れがあってはならならい。」とする君の慈しみから発せられたものです。


長が驕れば   民疲る
疲れて業も   辛枯れと
訴ふ時に    民心
天に届きて   君が門
八将神が    知る故に
心苦しむ    その時は
ともに乱るる  鳥の鬨
乱れ痛めば   人も知る

おさがおごれば たみつかる
つかれてわざも からかれと
うつたふときに たみこころ
あめにとときて きみがしま
やまさのかみが しるゆえに
こころくるしむ そのときは
ともにみだるる とりのとき
みだれいためば ひともしる

【現代語訳】


 日々の生活が苦しいと民の訴える心が天に届けば、新治の君が門にお祀りになられた八将神もまた民の苦しみを知る故に心をお痛めになられます。その時は、高屋に飼われた庭鳥も神の心を察して共に乱れるのでありました。
 鳥が報せる鬨の声、乱れ痛めば、人もまた神の嘆きと民の苦しみを知ることとなります。


鴉だも   善き意を受けて
喜べり   憂へば憂ふ
己が光を  告げす揺らすは
鴉なり   鳥より先に
知る神の  門は鳥居ぞ

からすだも よきいをうけて
よろこべり うれへばうれふ
おのがかを つげすゆらすは
からすなり とりよりさきに
しるかみの しまはとりいぞ

【現代語訳】


 鴉であっても、神々の良い意を受ければ喜び、神が民の苦しみに憂えば、憂うものです。実に鳥類は、総じて神の意に素直に反応する性質を持っています。
 己が光となる神の意を告げ揺らすのは鴉の役割です。
 その鳥たちよりも先に民の思いを知られる八将神の領域こそ鳥居であります。

《解説》

 
ホツマに拠れば、鳥居とは民を慈しむ朝政を営むための聖域に敷かれた門でした。神が民の声を聴き、鳥が神の意を報せる場所、それが鳥居です。
 為政者に民を慈しむ心が無ければ、鳥居に神は居らず、鳥居は鳥居ではなくなります。
 ここに神の意をいち早く察する庭鳥は、暁の光とともにコカコフと鳴き、米ぬかを乞う、庭鳥はそのように素直な陽の性質を備えています。
 故に赤い鳥居があるのは、暁の太陽の色を象徴してのことと思われます。

おまけ


以下、自説ではありません。
青葉城址を訪れた際、「どうして鳥居は赤いのだ?」との質問を受けました。   
我々日本人にとっては当たり前すぎて、その意味など解らないまま生きてきていましたが、そんなちょっとした事にも外国の方は疑問を抱くのですね。
自分ではさっぱり解らず、神社の方にも訪ねましたが、その時はよく解らないという話でした。
その後、いろいろ勉強しました。
昔の映画「十戒」を観ると分かり易いかもしれませんが、
かつて、モーゼたちイスラエルの民は奴隷としてエジプトにいました。
当時80歳だったモーゼを、神が指導者として約束の地へと向かわせようとしますが、ファラオがこれを妨害します。
そこで神は、エジプトの「すべての初子(長男)を殺す」という禍を与えた。
そして神はモーゼたちに、玄関口の二本の柱と鴨居に羊の血を塗らせ印とすれば、その家の初子は助かると告げました。  
「鳥居」はヘブライ語アラム方言で「TARAA(タラ―)=門」という意味です。
鳥居=門が赤く、またあのような形をしているのは、古代イスラエルの「失われた10志族」の一部が日本にたどり着き、そのしきたりを日本全土に広めていった、そう考える説が一番説得力があるかなと思います。
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