本当の禊祓いの言葉『イサナギ尊 導きの歌』
イサナギ尊 御歌『導きの歌』
ホ5紋巻末より抜粋
引きて明るき 葦原の
歌も覚れよ 真瓊道の
徹らぬ前の 足曳きの
枕詞は 歌の種
ひきてあかるき あしはらの
うたもさとれよ まとみちの
とほらぬまえの あしひきの
まくらことばは うたのたね
【現代語訳】
湿地の葦を引き国を明かす大和の道の原理は、和歌の道にもまた通ずるものと覚えておけよ。例えば、「足曳き」の枕詞とは、誠の道の徹らぬ前に心に蒔かれる歌の種である。
足曳きは弥真 ほのぼのは
暁鳥羽玉わ 夜の種
島津鳥の鵜 沖津鳥
鴨と船なり この妙味お
鳥羽玉の夜の 歌枕
覚めて明るき 序詞
あしひきはやま ほのぼのは
あけぬばたまは よるのたね
しまつとりのう おきつとり
かもとふねなり このあぢを
ぬばたまもよの うたまくら
さめてあかるき まえことば
【現代語訳】
足曳きの枕詞が汝の心に蒔かれた時、その歌枕は大和と育つ種となろう。同様に『ほのぼの』は暁の生命力(日霊)となり、『鳥羽玉』は月夜の静けき力(月霊)となる。『島津鳥』は鵜と成って深く心に潜り、内なる恵みを返すだろう。沖津鳥の鴨と船とは、妹背(男女)のカモ糸結ぶ渡し船なり。枕詞とは、なんと味わい深いものであろうか。
この神髄を『鳥羽玉の夜』の歌枕に味わうがよい。鳥羽玉に夜を重ねれば深き漆黒の闇となる。漆黒の闇の種は、大いなる夜明けが間近であることを暗示し、来る霊性の目覚めを呼び寄せる前ぶれの詞となる。
心を明かす 歌の道
禊の道わ 身を明かす
弥真瓊の道の 大いなるかな
こころをあかす うたのみち
みそぎのみちは みをあかす
やまとのみちの おおいなるかな
【現代語訳】
皆々よ、この導きを実践せよ。即ち歌によって心を浄め、禊によって身を浄めよ。これら二つ道の実践が汝の心身を明るくし、ひいては国を整え明るくするのだ。大和の道の大いなるかな。
「ヤマトノミチ」
歌によって心を明かし、禊によって身を明かす。心=陽、身=陰を合一させる道のことである。
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