消えたがりの僕と君③

僕はいつも通り学校に着くと、ふと気になる事があった。それはひであきの机に花が置かれている事だった。流石にいじめでもこんな事するやついるだろうか、ヤンキーで皆から怖がられる存在だぞ、?ヤンキー仲間からも好かれる方だし、いじめは無いだろう。だとしたら…

僕の中で嫌な予感が走った

するとそれを正解だと言わんばかりにいつもより険しい顔の先生が教室へ入りみんなを席につかせた。

一息吸い先生は話し始めた。ひであきは昨日事故にあった。夜中に外を歩いていてふざけて道路に飛び出したところ死角から車が来て跳ねられたと。

僕は言葉が出なかった。だってそんなのありえない。あいつが死ぬ訳ない!それはクラスのみんなも同じ様でひそひそ声で教室は溢れかえっていた。

どうせ嘘だろう。そう思いたかったがその翌日彼のお葬式はすぐに開かれた。もちろんクラスの全員が行った。母には学校だと嘘をつきすぐに式場へと向かった。冷たくなった彼に一人一人花を添えて。
なんでこんな事に…僕の唯一の生き甲斐はこいつといる事だったのに。こんな僕に彼がいなくなってどうしろと言うんだ。

僕は神様を恨んだ。なんでこんなにも不平等なの?そう思いながら僕は泣き叫んだ。泣いて、泣いて、泣きまくった。そしてあっという間にお葬式は終わり辺りもすっかり暗くなっていた。僕は力が入らない体を動かし家までの遠い道をただひたすらに歩いた。

もう死んでしまおうかなとも思った。でも僕にそんな勇気はなかった。そして家につくとやはり鬼の形相をした母が僕を瓶で思いっきり殴った。こんな時間まで何をしてたの!!あんた女と居たんでしょ?!ねえ!!そういい母は僕を追い出し家の鍵を閉め、もう帰ってくるな!と言い家の奥へと行ってしまった。