同じものを。

マスター、
私にも同じものを。

彼が見ている世界と、同じものを。

・・・

「人によって、見方、感じ方、考え方はそれぞれ違います。」

ほう、そりゃそうだろうな、うん

「他者の見方や考えを理解しようとすること、
自分の中に取り入れていくことが大切です。」

…ほほう、難しいこと言いますね

先生、

ではこれはどうしたらいいのでしょう

私には、
このコントの見方が、彼の思惑が、
一向に分かりません

・・・

さて、

これはなんなんでしょう

男性ブランコさんのコントはどれも
たくさんの要素で成り立っていて、笑い以外の感情も大いに引き起こしてくれます。

何度も観ることで、本質が見えてきたり、
解釈（考察）が出来たりするのです。

ただ、このコントだけは、

見えてこない

分からないのです

何からこの奇を得たのかが。




もしも、彼が葡萄を見て

🍇🍇🍇…💡！！

となったのだとしたら

恐怖ですよそれは。


想像してください。
スーパーで葡萄の陳列棚の前に立っている人が
あんなこと考えてたら。。

この手の話をする時に、

「頭の中覗いてみたい」と言いがちですけども、

少なくともこの場合は

頭の中見えてなくてよかった、と思います。

ドン引きするに決まってます、

えっ、あれもしかして平井さ…
後ずさりしますよ、いくら好きでも。

なので、

頭の中を見よう理解しようとするのは止めて、

脳内に入る前の視覚情報、すなわち
まだ彼色に染まっていない世界を

彼と同じ目線で見てみたいな、と思うのです。

・・・

一房の葡萄

艶やかで瑞々しくて香り高い

深く鮮やかな、紫

「葡萄って、綺麗ですよね」

「自然の芸術品って感じで、惹き寄せられる美しさがありますよねぇ」

ここまでなら、なんとか漕ぎ着けるか

同じ葡萄に並々ならぬ視線を送る彼

しかしその目には
私と見ている葡萄は映っていない

彼が見ているのは、『ぶどう』

眼前の葡萄を突き抜けたその向こう側に
ぐんっと広がる想像の畑

まだ誰も見ぬ世界
まだ言葉にはならぬ淡い世界

外側から徐々に色づき、終に実をなす


彼の『ぶどう』が、生る

私にも、見えたなら

・・・

もしも叶うなら


貴方が世界を創るその時間を共にしたい

到底、理解には及ばないけれど

それでも、同じものを見て、何かを感じてみたい

何考えてるのかなぁ、って想いたい

・・・

思い知れず、よき素材を見つけました。

「どうやってネタ作っているんですか？」という神質問が到来しております。（17:42〜）

一応本編も↓↓↓（結構お気に入りです）

・・・余談ですが、

キングオブコント2021
2本目のネタ

『袋』か『ぶどう』かで悩んだそうです

……どうなっていたのでしょう

大会の結果はさておき、
その後の印象に差し障りはなかっただろうか

私が今こうやってお二人のことを書くに至ったであろうか

運命の分かれ道に思えて仕方がない、、

皆様の明日が、美しく彩りますように。