見出し画像

#42.偶然が生み出す出会い/Sigala, MNEK - Radio

おはようございます。さて、ラジオを日常的に聞いている人ってどれくらいいるんだろう。今は音声配信の方が人気があるのかな。芸能人から一般の人まで、とにかくいろんな人がマイクの前でしゃべっている時代です。

わたしはたまに音声配信も聞きますよ。しゃべってる人がなんだか身近な存在に思えてきますよね。じゃあ自分が音声配信するかっていうと、これはしないね。なぜかっていうと、恥ずかしいからね。こうしてエッセイを書くくらいが関の山です。

というわけで、今朝は旧作。2023年3月22日のX(旧Twitter)への投稿を再構成したものです。


ラジオという存在が身近な人ってどれくらいいるのかな。そもそもラジオを流す機械(ラジオ受信機)自体を持っていないという人の方がたくさんいるんじゃないかな。そういうわたしもまた、ラジオを流す受信機自体は持っていない。

わたしが住んでいるような地方では、日常的にカーラジオを流す人もいますね。考えてみれば農家の人は農作業中にラジオを流すって人もいるし。わたしは農家ではないし、車の中ではラジオは流さないけど……。

といいつつ、わたしは家にいるとき、ずっとと言っていいほどラジオを流しています。今はパソコンのブラウザ経由かスマホのアプリ経由でも聴けるので。流しているのはもっぱら海外の英語圏のラジオ。インターネットで聴けるラジオチャンネルがたくさんある。

英語圏のラジオは当たり前だけど、基本的に英語でしゃべったり歌ったりしてるので執筆中でも気を取られることはあまりない、ような気がします。ネイティブの話す英語って聴き取るのが難しいからね。これが歌になると、すっかり何を言ってるのかもわからない。

もちろん、番組の内容や流れる曲によってはラジオに気を取られることもあるけれど。わたしの場合は気を取られっぱなしとの説もありますが。

とにかく、英語圏のラジオを聴きはじめた頃は英語の勉強にもなるんじゃないかなと思っていたんだけど、それはそう簡単な話じゃないよね。英語は英語でちゃんと勉強しないと身につかない。

話を戻すとですね、ラジオには独特の魅力があると言ってもいいんじゃないかな。ラジオで話すDJやパーソナリティーのことを身近に思えるってところはありますね。テレビよりも距離感は近い。たとえそれが英語で話されていても。

そんなラジオの最大のコンテンツはなんと言っても音楽。クラシックから最新のポップスまで、チャンネル次第でどんどん流れます。そこで偶然に出会った楽曲が心を動かすこともある。それがラジオの魅力かもしれない。

そんなラジオから流れた曲との偶然の出会いを歌うのが、Sigala と MNEKの"Radio"。下記の公式動画では、古いタイプのラジカセの機械が擬人化したラジオくんとなって登場します。

Sigala, MNEK - Radio (Official Video - Sigala Version)

この曲の中では、ラジオから流れてきた楽曲の歌詞に自分が抱える心情を重ねています。永遠に一緒にいるといった君が離れていくけれど、君を手放すことはできないんだ、みたいな感じですかね。

どうしようもない現実に直面して絶望する気持ちを、偶然にラジオから流れてきた曲に重ね合わせている。そんな光景がイメージできそうです。けれど、この"Radio"という曲自体は絶望を感じるような曲調ではない。

どちらかというと、明るく希望さえ抱いてしまいそうなほどに明るい曲調。さっき挙げた公式動画では、仕事もうまくいかない、そして職場にも馴染めないひとりの女性がラジオくんと出会って、人生を好転させていきます。

その女性はラジオくんの流す曲に合わせて表情も明るくなっていく。同時に周囲の人間関係も良好になり、仕事だって順調となる。やがてそんな女性にひとりの男性が惹かれていき、やがて女性はその男性と親密な関係となります。

やがてラジオくんはその女性の元から去り、ひとりになってしまう。それでも、そんなラジオくんにも新しい出会いが生まれ、ハッピーエンドを迎える。ラジオだからこその偶然の出会いから、人生の針路が好転していく……。そんな過程をこの公式動画は描きます。

だからこそ、この曲は明るくノリノリとした曲調になったのかもしれない。孤独を抱えてもひとりになっても、それでも出会いが生まれて人生は華やかで明るい方向へ転がるよ、みたいなメッセージが込められているのかもしれない。

この曲を聴くと、ラジオを聴くのもいいなと思えます。心揺さぶる楽曲との偶然の出会いが新しいなにかを生み出す。もちろん、現実的にはそううまくはいかないことの方が多いとは思うけれどね。

けど、ラジオを楽しむだけでも毎日に少し彩りが加わる。心を揺さぶる曲と偶然に出会うかもしれないし。それくらいの楽しみでいいかもしれないね、ラジオという存在との付き合いは。


※ひつじのはなし|Good Morning! Musicは、水月羊(the Maverick Black Sheep)が大胆不敵にも音楽(主に洋楽)エッセイを書こうという目論見と試みです。洋楽の曲を聞いての感想や解釈のエッセイ、コラムとなります。気になった曲の歌詞の意味はそれぞれ訳してみてください。また違った見方ができるかもしれません。


□お問い合わせなどは、以下のgoogleフォームまでお願いします。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?