アイとは、恋とは

 恋は盲目だ、とはよく聞く話だ。
 恋に落ちる、といった表現をはじめてした人に拍手を送りたい。

 それほど、恋とはすさまじい何か力を持っている。
 逆を言えば、恐ろしいものでもある。
 最近見たニュースで、ある女が別れ話をされた男を監禁していた、というものがあった。恋、(いいや、すでにそれは恋ではないかもしれない)
それは人の人格さえも変えてしまう。人を殺す原動力にさえなっている。

 恋とは自然発生的なものだろうか。いいや、社会とはその場をもうけることが出来る。それがホストクラブやキャバクラ。金とその浮ついた恋のようなものを利用し、我々はまんまと金を落として経済を回す。
 尽きる事のない心が、恋のちからが、国を世界をも動かしていく。
 最近であれば、マッチングアプリはどうだろう。会員になるためにお金を払ったり。

 こんな風にして、金で買えないものを金という目に見える手段で我々は買っているように見える。なんだか、世の中に本当の恋なんてないように思ってしまう。寂しい。
 
 そのくせ、我々はどこか他人から無償の愛を求める。
 無条件に愛してほしい。無条件に尽くしてほしい。
 もっと自分を見て欲しい。誰か自分を認めて欲しい。
 それは親であっても、親でなくても、なんだか人間が一番欲しいものなんじゃないだろうか。

 恋とか愛とか、よくわからない浮ついた甘えの心を、いや、甘えではないけれど、そういう心をひとくくりにするわけにはいかない。
それはあまりにも、さびしいきがする。

 純愛とか、ちょっと気持ち悪いとか感じる。青春コンプレックス?

 この世界で、欲しいものがあるなら他人に頼るな。まずは自分で認めてから、認められるようになる。つかめないものを欲しいなら、それがなんなのか考えてみる。
 そのものの尊さと、価値は計り知れない。未来永劫変わらない。
 
 愛はすぐそばにある。
 なぜもっと自分を愛さない?
 他人との間に愛を持つだけでなく、どこまでも自分を愛したい。
 それを貫いている人とのかかわりは死ぬほどめんどくさいし、関わりたくないが、私はそういうヒトを尊敬している。

 怠惰も許せ、間違いも許せ、悲しみも許せ。なにもかも許して。そうそれでいい。でも許していいのは自分を愛している人だけだ。
 ちゃんと自分をわかっている人だ。
 
 この星でせっかく生まれたなら、自分に愛をはぐくんでやろうじゃないか、と思ったりするものだ。

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